ヤマト運輸のドライバーといっても様々なドライバーがヤマト運輸で働いています。
① お客様の元に荷物を届けるドライバー
② ベースと営業所間の荷物を輸送するドライバー
③ ベース間を運行する長距離ドライバー
②、③の長距離を運行するドライバーは、ヤマト運輸に籍を置かない契約先の運送会社のドライバーがヤマト運輸に出入りしています。
③のベース間を運行する長距離ドライバーにとって休憩は大切です。ベースには長距離ドライバーの仮眠室があります。
ビジネスホテルのシングル・・・とまでは言いませんが、個室で大人一人が横になれる程度のベッドがあります。
そして、ドライバーが利用できる大浴場もあります。
今回の話は、大浴場を利用しているドライバーからの思わぬクレームを照会します。
ヤマト運輸の仕分け作業員がベースの大浴場で汗を流していた
長距離を運行しているドライバーから寄せられたクレームは、「大浴場にドライバー以外の人間が出入りしている」というクレームでした。
一般の人がベースの大浴場で入浴している・・・なんてことになると、ヤマト運輸のセキュリティーは大丈夫なのか?
と、いうことになるので、長距離を運行しているドライバー以外の誰が大浴場を利用しているのかを調べたところ
ベースの作業員が利用していることがわかりました。
特に夏場ともなればベースで仕分け作業をしている作業員は大汗をかきながら仕分け作業をします。
冷房がない風通しも悪い密室の倉庫で仕分け作業という肉体労働をしています。
ペットボトル等の持ち込みが自由とはいえ、多少の水分補給では「焼け石に水」のような状態です。
そして、ごく自然な考えで・・・
大浴場があることを知っている作業員が、仕事が終わった後に「今日もひと風呂(ひとっ風呂)浴びようぜ」ということになった訳です。
汗だくのまま帰るよりは、シャワーなり浴室で入浴してから帰りたい、という気持ちは理解できるのですが・・・
毎日のように大浴場を利用しているドライバーからすれば「誰だ?」ということになります。
長距離を運行するドライバーは顔馴染み
大浴場はドライバーであれば誰でも利用していいのですが、出入りする人間は限られています。
毎日のように大浴場を利用しているドライバーは顔馴染みになり、ドライバー同士「裸の付き合い」なので、次第に親しくなり情報共有をしています。
だから、見慣れない部外者には直ぐに気づきます。
長距離を運行するドライバーは荷物の遅延や道路事情が悪くならない限り、毎日、同じような時間に同じ場所にいるので
自分が入浴する時間に見慣れない人間がいたら「不気味」「怖い」と思うのは当然です。
ベースの事務所に「大浴場に知らない人間が出入りしている」という話をしたのもうなづける話です。
誰だ?から配送課の○○さんになれば何も問題ない
しかし、今回の件の対応には苦慮しました。
大浴場でひとっ風呂浴びていた仕分け作業員には、口頭で「大浴場はドライバーが使用する為のものです」と説明しました。
「使用するな」とは言っていませんし、「使用しても良い」と許可を出した訳でもありません。
このようなグレーな注意に留めたのは、仕分け作業員が仕事が終わった後にひとっ風呂浴びたい、という気持ちは理解できます。
また、大浴場で盗難などの犯罪があった、という訳でもないので、「大浴場は誰が使用する為に作られたものなのか」という説明に留めました。
そして、仕分け作業員がこちらの意図を察してくれたのか?その後は、ドライバーからのクレームはなくなりました。
しかし、実際には仕事の後にひとっ風呂浴びたい仕分け作業員が大浴場の使用を止めた訳ではなくドライバーと仲良くなって大浴場を使用しているらしいです。
ドライバーとしても「誰だ?」から「配送課の○○か」になれば何も問題ありませんし、それどころか、同じ汗を流している仲間という位置づけになるのでしょう。
ドライバーからクレームがないのであれば黙認する、という解決策になるはずです。
ヤマト運輸のベースでは事件が度々起きている
ドライバーからの話に迅速に対応したのには理由があります。ベースでは様々な事件が起きているからです。
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例えば、ベースの作業員控室での窃盗は、実はよくある話です。
作業員控室といっても個人ロッカーはなく新人のアルバイトの場合は、貴重品をどこに置いていいのかもわからないような状況です。
そして、作業場に持っていく貴重品は何か?という区別もつかないのが実態です。
財布やスマートフォンを控室に置きっぱなしにして盗まれたという話もあれば、女性控室では物がよく盗まれている、という話もあります。
そして、女性控室に監視カメラを置くことが出来ない問題があります。
こういう理由から「貴重品は持ち歩くか事務所に預けるように」としか言うことが出来ません。
大浴場を使用していた長距離ドライバーからの話に迅速に対応した理由も、もしかしたら窃盗や何かしらの事件が起きているかもしれない?との危機感があったからです。
そして、近年は外国人の作業員が増えています。
「外国人作業員=モラルが低い」とは言いませんが、文化の違いから置いてある貴重品は「誰の物でもない」と勘違いしてしまうケースがあるのも事実です。
今回の話は、幸いにも良い解決策?になったから良かったのですが、仮に何かしらの事件になっていたら大浴場への入場にも制限が設けられていました。
疲れを癒しに大浴場に来たドライバーは、嫌な思いをして大浴場に入らなければならなくなります。(2020年9月9日改訂)
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