【ヤマト運輸の引っ越し作業がクレームになる理由】「専門スタッフ不在で作業員の靴下が汚い」

ヤマトホールディングスで引っ越しを扱っている会社は、企業を中心に引っ越しをするヤマトホームコンビニエンスと個人向けの引っ越し依頼を受けるクロネコヤマト引っ越しセンターがある。

 

ヤマトホームコンビニエンスは、2018年7月に引っ越し作業を受注した企業に対して17億円もの過剰請求をしたことが明るみになった。

参考記事はコチラです➔ 【ヤマトホームコンビニエンスが引越し料金水増し請求で行政処分】取引先の半導体大手ルネサスを騙す!check

 

クロネコヤマト引越センターは引っ越し作業の達人(引っ越し作業をするのに会社から教育を受けて作業をする)がするのではなく普段集配をしている営業ドライバーや他部門からの応援スタッフが引っ越し作業をします。

 

クロネコヤマト引越センターは単身パックが有名で春先の引越し繁忙期ともなれば人手が足りず他部門から応援を募ることも珍しくありません。

 

近年、様々な業種で人手不足が社会問題になっていますが、引越しは2月から3月の年度末に集中するので例年人手不足になります。

 

クロネコヤマト引越センター(以下、ヤマト運輸と呼称します)に限らず引越しを手掛けている業者であればどこもそうでしょう。

 

そのため、春先だけ短期バイトを募集したり派遣に頼る会社も珍しくありません。

 

ヤマト運輸で毎年のように必ず寄せられるクレームがあるのをご存知でしょうか?

 

新築の引っ越し作業はクレームにならない気遣いが必要

 

「作業員の靴下が汚い」というクレームが毎年のように寄せられます。

 

「そんなことで・・・」と思われる方もいるかもしれませんが、個人的にはクレームを寄せるお客様の心情は理解できます。

 

というのも、クレームを寄せてくる方の多くが新居への入居だからです。

 

新築マイホームを汚したくないという心理は理解できます。

 

「引っ越し作業に来た作業員の靴下が汚い」と、念願のマイホームが汚れる、という気持ちも理解できます。

 

改めて説明するまでもないことですが、引越し作業は、それまで住んでいた家から荷物をトラックに積み込み、引越し先で荷物を降ろします。

 

積み込みと降ろしで1セットの仕事です。

 

お客様が住んでいた家から積み込むときは「汚い靴下」でもクレームになることはありませんが、新居に降ろす時に「汚い靴下で」というクレームになります。同じ靴下なのに・・・

 

今まで住んでいた愛着のある家であっても「もうここには住まない」という気持ちになると汚い靴下の作業員が家に入っても関係ない、というのが人情です。

 

一方、これから入居する新築のマイホームは「汚い靴下で作業して」というクレームに発展します。

 

これも人情です。

 

引っ越しの繁忙期に寄せ集めのスタッフで作業すればクレームになる

 

「作業員の靴下が汚い」というクレームは毎年のように寄せられます。私も何回かクレーム対応しました。

 

では、何故?ヤマト運輸は改善しないのでしょうか?

 

その答えは、冒頭でも話したようにクロネコヤマト引越センターの作業員は引越し専門のスタッフではないからです。

 

引越し専門のスタッフであれば、引っ越し作業をする時にクレームに発展する行為を理解しているので要所を押さえて作業することが出来ます。

 

引っ越し作業を本職とするヤマトホームコンビニエンスの作業員は靴下にまで気を使えるスタッフばかりですが、クレームに発展するのは繁忙期の人手不足で臨時に招いた他部門からの応援スタッフです。

(ヤマトホームコンビニエンスの作業員も全ての作業員が引っ越し作業のエキスパートか?というとそうでもないらしいですが・・・個人差があります)

 

他部門から応援に来たスタッフは、いつもは主管支店の庫内作業をしていたりベースで仕分け作業を行っている方々です。

 

常日頃から引越し作業に従事している訳ではありませんので引越し作業における「暗黙の了解」も分かりません。

 

しかし、人手不足なので上司から「今週末、人がいないから引っ越しの応援に行ってくれないか?」と懇願され、引越し作業がどのようなものなのかよく分からない中で渋々足を運ぶスタッフばかりです。

 

結果、引っ越し作業を専門とするスタッフであれば当然気にする靴下の汚れも、そこまで気が回らないために汚い靴下のまま作業をしてクレームに発展します。

 

引っ越し作業の素人がクレームを発生させるメカニズム

 

このような問題が起こる原因は、ヤマト運輸に限らず大企業であればよくあることですが、組織間で意識の共有がなされてないが為に毎年のように同じクレームが起きてしまいます。

 

引っ越しをするお客さんは1度限りの利用が殆どなので「引っ越し作業に来た作業員の靴下が汚い」と言うクレームをまた違うお客さんがクレームする。

(単身パックを依頼するお客さんは複数回利用しますが、「引っ越し作業に来た作業員の靴下が汚い」というクレームなんてしないお客さんが殆どです)

 

だから、ヘビークレームになりにくく会社内で「引っ越し作業に来た作業員の靴下が汚い」というクレームが問題視されにくいというのが実情です、

 

引越し作業はヤマトホールディングスの子会社が行いますが普段は全くと言って良いほど子会社同士接点がありません。

 

子会社同士が敵対しているとかではなくセクションそのものが異なるので、引越し作業をする社員もまた宅配業務に関しては全くの素人です。

 

運送業でも仕事内容が変われば初めてする仕事は素人同然です。

 

そんな他業種の会社から急に応援に来てくれと頼まれた上司は「とにかく行ってくれ」と頼むことでしょう。

 

上司がこと細かく「作業するにあたっての注意事項はだな、あれはダメ、これはダメ、当日は・・・」などと説明していては、誰も「是非、行かせて下さい」とは言わないでしょう。

 

そんな上司の言葉は「8時30分頃に行って後ろの方で軽く作業をするだけだから!」「午前中には終わると思うよ」

 

といった調子の良い言葉でとにかく人手を集めるのみで、細かい指示を受けないまま現場まで赴き、結果、クレームを受けてしまう・・・。

 

いわば、クレームを受けた作業員も「被害者」です。

 

お客さんとすれば引っ越し作業の素人が作業に来て・・・たまりませんよね

 

引越し作業に携わった全ての人が被害者になるシステム

 

引越し作業は臨機応変にしなければならない大変な作業です。

 

寄せ集めの人員で班を作り、引越し作業に臨みますが、道路が混んでいる・・・路地が狭くて車が入れない、予想以上に時間が掛かっている。

 

想定外のことが起こります。

 

本当はそこそこ気を使って綺麗な靴下で来たものの、積み込んでいるうちに靴下が汚れて・・・お客さんが住んでいた家の床が汚かったせいで靴下が汚れてしまった。

 

その靴下で新居に上がってクレームに・・・となれば、そもそも原因はお客さんにあるのでは?

 

さすがにそれは言えません。

 

引っ越しの当日に作業をしてみなければ分からないのが引越し作業です。

 

作業に慣れていない寄せ集めの人員での作業、毎年のように同様のクレームが多くなってしまいます。

 

引っ越し専門のスタッフだとスリッパや替えの靴下を持って作業しますが、引っ越し作業をしたこともないような寄せ集めの臨時スタッフに要求することは無理でしょう。

 

繁忙期に応援に来てくれと頼まれた上司、調子のいい言葉で騙されて慣れない作業をして挙句クレームを受けた作業員、そして、そんな体たらくの引っ越し作業をされて不快な思いをしたお客さん、全てが被害者です。

 

毎年繰り返されているクレームを問題視せず、いや、把握も出来ていないことが、ヤマトホールディングスとその子会社の現状です。

 

こんなかっこ悪い記事を見つけました➔ ヤマト、引越で4.8万件「過大請求」の深刻実態check

 

幹部が雁首揃えて頭下げる事件が起こるのも今のヤマトホールディングスの実力です。(2020年4月30日改訂)

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4 件のコメント

  • こんばんは!こちらの記事をちょうど引越し日に拝見しました。まさに業者さんに作業してもらっている時に!業者を選択するにあたり、近場の引越しで荷物もそこまで多くないので、なるべくお得で、個人的には運送業者さんの引越し部門にお願いしようかと思って探しました。いわゆる「引越し一筋のプロ」ではない引越し部門にお願いしたら、どんな感じかという好奇心と先日にもお伝えしたとおり、運送業者の人は身近な存在なので、
    少しでも引越しを楽しくするために、元気がもらえるような業者にお願いしようと(なかなか変わった視点ですよね)

    結局、知り合いもいるSGの引越し部門にお願いしました。知り合いがいるというだけで、安心感もありましたし、割引もしてもらえたしで、心配はなかったのですが、ただそれでも肝に銘じていたのは、「引越し専門業者」ではないということでした。

    人それぞれ求めるものが違うだろうし、どこまで期待するかということにもよると思いますが、靴下でクレームがくるなんてと正直驚きました。ある引越し会社が靴下をわざわざお客様先で履き替えるというサービスをしていて、「そんなのいらない」と思っていましたが、まさに求めている人もいるのですね。

    もちろんスタッフの方が愛想がいいほうが良いし、清潔な方がいいし、そして素早くプロ感があった方がいい。ただ最近思うのは、本当にお客側は多くを求めすぎているのかなと感じます。

    SGさんも人手不足で、必ず一人は社員だが後は協力会社だったり、本当に足りない時は宅配部門の方だったりが要請されたりということもあるそうです。(これは見積もり訪問の時に聞きました。チャーター便と同じで、どうせ協力会社が作業するのでしょ?と(笑))ただ事情を知っているだけで見方が変わってくるし、良くも悪くも期待してなかったので、実際は予想よりも丁寧で素早く完了していただき大満足でした。

    引越し業者も大手から中小までさまざまで、見積も実は何社もしてもらったのですが、自分の求めるものが何かを明確にしていれば、そこまでいろいろと不満は出ないのかなとも思いました。(私はSGのトラックを間近で見たかったというのが秘めた本音でもありました。車の運転ができないのに、トラック好きという・・・)

    やっと落ち着いてコメントができる環境になったので、コメントいたしました!今回の記事も楽しかったです。

    • よーめいさん

      コメント本当にありがとうございます!^^
      佐川急便の引っ越しは、SGホールディングスになってSGムービングというグループ会社が出来て専門でチャーター、引っ越しを扱う会社が出来ました。
      昔の佐川急便の引っ越しは、ドライバーが受注を受けて(ドライバーの配達先で引っ越しの依頼を受ける)引っ越しの日にコースに乗っていないドライバーや管理職が(全く専門知識がなく、バカ力だけはあるスタッフ)対応していました。
      バカ力だけはあるスタッフなので新築の家にタンス等を運ぶのも難なくこなすスタッフですが、専門職ではないので個人差があり「靴下を履き替える」なんて気配りは絶対出来ないスタッフが対応していました。 (><: 時が流れて佐川急便も荷物を配達するだけで利益を生み出すことに限界を感じ、佐川急便の送り状を外注していたのを自社化➔佐川印刷、バカ力スタッフで対応していた引っ越し業務を専門のスタッフで対応して自社化➔SGムービング、など佐川急便はSGホールディングスというグループ会社の1つの会社として生まれ変わりました。 >ただ最近思うのは、本当にお客側は多くを求めすぎているのかなと感じます。 私もそう思います。サービスというよりも過剰サービスに近い感じですね。私も日常生活ではお客側になりますが、サービス業の方に過剰サービスをさせないよう心掛けています。 >(私はSGのトラックを間近で見たかったというのが秘めた本音でもありました。車の運転ができないのに、トラック好きという・・・) よーめいさんのコメントはホント心が和みます。^^ >やっと落ち着いてコメントができる環境になったので、コメントいたしました!今回の記事も楽しかったです。 本当にありがとうございます!^^  凄く嬉しいです! またコメント下さいね!^^

      • Gokamontさん、返信ありがとうございます!

        そうなのですね・・。バカ力のある配達員が引っ越しをお手伝いしてたと・・・。佐川さんも今では、すっかり分業化して専門性を持っているいうことですね!勉強になります!

        いわゆる「宅急便(引っ越し)のお兄さん、お姉さん」と世間一般的には、実際にその場で働いている人だけに目が行きがちですが、物流業界って本当に奥深いなと最近つくづく思います。そして、興味深いです。「荷物を運んできた人」だけに目が行くとその人の印象が全てになりますが、「この荷物が届くまでに、どれだけの人が携わっているのか」と想像するだけで、この荷物が届いたこと、それだけで感動します!以前、ベースで仕分けをしていた過酷な現場を思うと、本当にそう思いますね。(すみません、このブログのテーマと話が違ってきてますね)

        今回もありがとうございます!興味深く拝見しました!!^^

        • よーめいさん

          いつもコメントありがとうございます^^
          >いわゆる「宅急便(引っ越し)のお兄さん、お姉さん」と世間一般的には、実際にその場で働いている人だけに目が行きがちですが、物流業界って本当に奥深いなと最近つくづく思います。そして、興味深いです。「荷物を運んできた人」だけに目が行くとその人の印象が全てになりますが、「この荷物が届くまでに、どれだけの人が携わっているのか」と想像するだけで、この荷物が届いたこと、それだけで感動します!以前、ベースで仕分けをしていた過酷な現場を思うと、本当にそう思いますね。(すみません、このブログのテーマと話が違ってきてますね)
          そうなんですよね。荷物の配送料が高すぎるという方も多いと思いますが、➀集荷をするドライバー➁集荷店で荷物を仕分けるスタッフ➂荷物を中継点まで配送するドライバー➃中継点で荷物を仕分けるスタッフ➄中継点から配達店まで配送するドライバー➅配達店で荷物を仕分けるスタッフ⓻配達店のドライバー その他にも電話応対するスタッフなどなど・・・ 一つの荷物を集荷して配達するまで多くのスタッフが携わっています。
          お客さんA「何で、大阪までこんな荷物が3000円もするのよ(怒)・・・という方がいますが、自分で荷物を大阪まで持って行くとしたらいくら掛かると思います?・・・って話ですよね。
          大阪まで一個の荷物を運ぶのにどれだけの人が携わっているのかを想像すれば、例え3000円でも格安ですよね^^
          物流業界に興味を抱いてくれる読者さんが増えることは、私にとって大変有難いことでありますしブログを書く励みにもなります^^
          いつも読んで下さって本当にありがとうございます^^

          これからもよろしくお願い致します。

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