【ドライブレコーダーで「煽り運転」を録画】その報復に「ネットリンチ」はNG

東名高速道路での煽り運転事故に対する判決が出ました。

 

この事件を機に、「煽り運転」に対しての取締が厳罰化されると共に、ドライブレコーダーの売上げが増えるなど、煽り運転が様々な形で注目を集めることとなりました。

 

特にドライブレコーダーに関しては「証拠」として記録に残すことができるだけに、有効な自衛手段の1つとしても見直されています。その一方で、時代ならではの問題も浮かび上がってきています。

 

それはいわゆるネットリンチです。

 

ドライブレコーダーの映像を簡単にアップロードできる時代、 ドライブレコーダーで撮影した映像は、警察に煽り運転を受けた「証拠」として採用されます。

 

今の時代は映像を簡単にアップロードできる方法があります。

 

Twitter、youtubeなどにドライブレコーダーの映像をアップロードすることによって「こんな煽り運転を受けたので気を付けて下さい」といった注意喚起をする人もいます。その一方では、煽り運転の映像を見て犯人を「特定」しようとする人もいるのです。

 

それがやがてはエスカレートし、「ネットリンチ」に繋がることがあるのです。

 

ナンバープレート、あるいはyoutubeなどの映像を元に、そこに記録されている僅かな情報からSNSをネット上で「捜索活動」を行い、本人を特定するのです。

 

その後、本人の自宅、あるいは通勤先に苦情の嵐が襲うといったように、ネット上だけではなく現実の世界にまで「ネットリンチ」の被害が及ぶケースも確認されています。

 

煽り運転は悪いが、民間のリンチは筋違い

 

煽り運転はいかなる事情があるにせよ、決して容認できるものではありません。道路は誰のものでもない以上、譲り合いの気持ちを持つことが大切です。

 

少し気に食わない運転をする人間がいたからといって煽ったりすることは許されることではありません。一方で煽り運転をしたからと言ってどんな報復を受けても良いのかというと、それは疑問です。

 

煽り運転はいかなる事情があろうとも悪い。
ただ、煽り運転の罰則はネットリンチではなく、警察に委ねるべきではないでしょうか。

 

感情的になる気持ちはよく分かります

 

悪質な煽り運転の動画を見ればついつい「このドライバーは一体何を考えているんだ?」という気持ちになるのはよく理解できます。

 

もしも自分、あるいは自分の身内や友人がこのような目に遭ったらと思うと、煽り運転をしているドライバーに対して腹立たしい気持ちを抱くのが当然です。

 

しかし、その動画を見て加害者の自宅や会社を特定したり、さらにはそこに実際に電話をするなどの迷惑行為をしたとします。これは煽り運転と同じような行為を繰り返自分自身でも行っているようなものではないでしょうか。

 

煽り運転に対して実際に何らかの「報復行動」をする人は、煽り運転を非難する資格があるのでしょうか。

 

アップロードしたい気持ちも分かる。

 

自分自身が普通に運転をしていて煽り運転に遭ったら腹が立ちます。その相手に対しての「報復」としてネット上にアップロードしてやろうという気持ちも分からないではありません。

 

しかし、アップロードするということはそこから世界中で閲覧できるようになるということです。仲間内で見せ合っているのとは訳が違うのです。

 

クレーマー気質を持った人が煽り運転の動画を見れば、「犯人を特定してやろう」という気持ちになるかもしれません。

 

本人としては「正義感」からという意識もあるのでしょう。

 

ネットにアップロードすることによって、「ネットリンチ」にまで発展するのは避けるべきです。例え「煽り運転」そのものが容認できないものであってもです。

 

映像だけでは真実かは分からない

 

その一方で、最近ではSNSでどれだけの反応をしてもらえるのかを気にする人が多いのも事実です。

 

InstagramやFacebook、Twitterは自分の気持ちを表現するといよりも、如何に反応してもらえるのかを競っている側面があります。

 

そのため、邪推になるかもしれませんが、youtubeやTwitterで注目されたいために「煽られた人」の振りをするということもあり得るのです。

 

例えば追い越し車線をゆっくり走っていれば、煽る気持ちがなくとも後続車はどうしても迫って来ます。

 

それを「煽られています」とテロップでもつけて上手く編集してアップロードすれば、「煽り運転された」映像ができあがってしまうことになります。

 

特にyoutubeの場合、再生回数によって報酬まで発生します。

 

裏を返せば、煽り運転の啓蒙でもなく、ネットリンチになろうが関係なく、とにかく報酬になれば良いと考えている人もいないとは言えません。

 

煽り運転そのものは決して容認されるものではありません。

 

しかし、ネット上の動画を見て安易に「加害者」に対してのアクションを起こそうとすることは控えるべきです。煽り運転を受けたと思ったら、ネットにアップロードしたりせずに、ドライブレコーダーの映像を持って警察に相談すべきです。

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