ヤマト運輸の年度末は何かと忙しい季節です。
年末が終わり閑散期になって年度末は、就職、転勤、入学、環境が変わる季節だからこそ物流が大忙しになる季節です。
引っ越しや事務所の移転、そして、この時期は田舎から贈り物として「お孫さんへの荷物」も増えます。
普段ならあまり見かけない「お孫さんへの荷物」が、住所不明、長期不在、誤配、遅配、破損、でヘビークレームになる可能性があります。
遠く離れた場所に住んでいる祖父母が孫に贈り物をする際は、宅急便で孫への大切な贈り物を送ります。
孫への贈り物が「届かない」のであれば、祖父母は怒り心頭でヤマト運輸に電話します。
贈り物を送る祖父母は「孫は可愛い」という位置づけなので、例えばランドセルに代表されるように、入学式で使うプレゼントを宅急便で送るということも珍しくありません。
祖父母は、直接手渡しするのが理想ではありますが、遠方に住んでいる場合、簡単には手渡しができません。
店舗で購入したランドセルを宅急便で送るのですが、「届かない」となれば「孫が待っているんだ!」という気持ちから、クレームになるケースは多いです。
時間指定の荷物が届かない、というクレームはいつ迄続くのだろう?
もちろんランドセルだけではなく、制服、新生活の記念品、あるいは卒業の記念もあれば、祖父母に限らず離れ離れになっている親子もいます。
年度末のタイミングで「記念品」を宅急便で送るケースは珍しくないため、ドライバーは荷物に気遣いをして配達する必要があります。
孫へのプレゼントは外箱も含めて「プレゼント」になるので、外箱に穴が開いているだけでクレームになることもあります。
また、祖父母が遠方に住んでいなくても、祖父母の家に孫がやってくるので、その時のために通販で商品を購入し直接手渡す渡す場合があります。
その場合、誤配や遅配はもちろんですが、包装が少し破れているだけでもクレームになる可能性があるので気を付けなければなりません。
ヤマト運輸の上層の人達はこのようなクレームがあると営業所やドライバーに「気を付けるように」と言いますが、現実問題、誤配や遅配、そして破損の多くはドライバーの過失ではありません。
ドライバーの手に渡った段階で破損している荷物も珍しくありません。
ベースやセンターでの仕分け作業で荷物が破損することもあります。
時間指定の荷物がお届け時間に間に合わないのもドライバーの怠慢ではなく、多くが仕分け作業のミスが原因です。
いうなればドライバーも被害者です。
管理人からの一言
こういう書き方をすると「社員だから当たり前だろ」というお叱りのコメントがありそうですが、コールセンターのカスタマーサービスの方々や配達員は「会社が犯した過ちを会社に代わって謝罪する」という場面があまりにも多いです。
関連する企業は「間違いに無策」という状態を変えなくてはいけませんね。
ヤマト運輸の「誤仕分け」「破損」は、ほとんどがベースでの作業中に起こる
荷物の誤仕分けや破損は、ヤマト運輸の場合。大半がベースでの作業中に起きています。
ベースの仕分け作業中に毎日起こる誤仕分けは、本来送る場所ではない場所に荷物を送ることです。
誤仕分けが起こると赤帽に依頼し、荷物を本来送るベースまで届けてもらいます。
コストが掛かることもありますが、赤帽が車を走らせることになるので時間がかかります。
荷物の破損があった場合、ベースは外箱を補修するだけで「中身は大丈夫だからと」そのまま発送するします。
営業所やセンターに到着した破損した荷物は、出荷人に連絡をして代品を発送してもらいます。
例えばお酒が割れるなど荷物の中身にまで影響が出てしまった場合は、出荷人に連絡をして代品を用意してもらいます。
しかし、荷物が破損していても中身が問題ないようならベースの作業員たちは、破損している箇所にガムテームを貼り、「中身は大丈夫だから」と、そのまま発送するケースもあれば、見て見ぬふりをしてそのまま発送するケースもあります。
破損している荷物が届いた営業所やセンターの仕分け作業員は、誰が携わったかわからない破損した荷物を見て「このやろう・・・こんな荷物送ってきやがって」と、怒りの矛先を誰にぶつけたらいいかもわからず苦悩しています。
そして、繁忙期でたくさんの荷物がある時は、営業所やセンターの仕分け作業員も荷物を捌くことしか出来ず、破損した荷物をドライバーが見て「これ、お客様に持っいていくのか?」と苦悩します。
ドライバーが事務員に破損した荷物を持っていくと、出来損ないのオールド事務員は、「取り敢えず・・・お客さんとこ持って行ってよ!」と言われて、ドライバーは、また苦悩します。
荷物の破損、誤仕分けでの遅配は、運送会社の負の遺産
2017年ヤマト運輸は、過去に遡って未払い残業代を支給しました。
コチラのサイト様の記事が参考になります。➔ ヤマト「未払い残業代、支払います」 それでも社員に「失望感」のワケcheck
世間一般的には、ブラック企業だったヤマト運輸が過去を清算をして「これからは新たな企業として生まれ変わるぞ」という感じに見えるでしょう。
しかし、現場で働いている人たちの共通の意見は、「金銭面だけでなく労働環境の改善もしてくれ」が本音でしょう。
毎日、ベースから発送される破損した荷物が、破損していない元の状態の荷物なら・・・どれだけで仕分け作業員やドライバーの負担は軽減されるでしょう。
こういう負の遺産は、一向に改善されません。
どこの企業も「お客様ファースト」「お客様は神様です」という精神でお客様のために現場の不具合を少しずつ改善しようとしています。
しかし、日本古来の運送会社は、何年、何十年掛かっても現場の負の遺産を清算する努力をしません。
誤仕分けや破損がなくなるシステムを構築しません。
ドライバーが、恐る恐る破損した荷物をお伺いを立てて持っていく。
お客様の為に、と言うのであれば、先ずは毎日繰り返される現場の負の遺産を清算しなければならない。
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