2019年のゴールデンウィークは大型連休とあって、普段できないことを楽しみたいと思っている人も多いのではないでしょうか?
ましてや今年(2019年)は12連休という羨ましい人も多いと聞きます。
運送業に従事している人、特にドライバーの方々にとっては、きっと他人事なのではないでしょうか?(私も他人事の一人です)
むしろゴールデンウィークはドライバーにとって負担が増える時期でもあります。
荷物量の増加だけではなく、行楽地では交通量の増加による負担増もそうですが、もう一つ厄介な問題もあります。
そして、その厄介な問題がクレームに発展するケースもあります。
ゴールデンウィークは路上駐車が増える時期
ゴールデンウィークは様々な物事が増えて仕事をするには面倒くさい時期ではありますが、運送業界にとって身近な問題と言えば路上駐車です。
運送業に従事していない人からは、「おいおい路上駐車しているのはお前らだろ」と、お叱りの言葉をもらうかもしれませんが、
人は、誰でも自分勝手な生き物です(悪しからず)
マナーの悪いドライバーが増えるという意味ではなく、単純に交通量の絶対数が増えるので、路上駐車をする一般ドライバーの割合も増えます。
この事で、運送会社のドライバーにとっては大きな負担増になります。
(運送会社ドライバー心の声)「おい、おい、こんな所に駐車するんじゃねーよ。通れねーじゃねーか」などなど
ドライバーのメンタル負担はマックスになります。
路上駐車が増えると運転に気を付けなければならない点もありますが、配達のドライバーの場合、停車位置の選定が難しくなります。
いつも停車している場所に違う車が止まっている・・・といったケースも珍しくありません。
ゴールデンウィークは運送会社のドライバーにとって、厄介な条件が揃ってしまう時期、と言っても過言ではありません。
しかし、問題はそれだけではありません。
ヤマト運輸では路上駐車に関してのクレームも寄せられています。
クロネコヤマトのトラックが停車していて路上駐車出来ない?
今回ご照会するクレームは、ヤマト運輸に寄せられた「難癖レベル?」というクレームです。
それは、「クロネコヤマトのトラックが停車しているから自分たちが路上駐車出来ないだろ」というクレームです。
普段であれば自由に路上駐車できるエリアも、ゴールデンウィークは交通量が増加して、思うように路上駐車出来なくなる、という話は理解出来ない話ではありません。
「クロネコヤマトのトラックが停車しているから駐車出来ないだろ」というクレームが事務所に寄せられ、
よくよく話を聞いてみると自宅の前でも商業施設でもなく、そのクレーマーも路上駐車をしようとしていたと・・・
しかも事業者でもなく、一般の方が周辺に用事があったと・・・
この話は、「おかしな話だ」と思う一方で、現代社会を端的に表しているものだと思いました。
自分の事しか考えない人が増えている
執筆している私も自分大好き人間で、自分の事しか考えないクズ野郎だと思っていますが、
こういうクレームは、しませんよね。
現代社会は、「企業にクレームをつける」というハードルが低くなった、と思います。
例えば一昔前であれば、クレームを入れようと思ったら電話番号を調べなければなりませんでした。
携帯電話がない時代であれば電話帳でわざわざ企業の電話番号を調べ、家の固定電話からクレームをつける。
管理者の声
私が佐川急便に在籍していた30年前は、「荷物が届かない」というクレームをつけたくて電話しても絶えす「プー、プー」何度、電話しても繋がらない。
お客さんは、最後は根負けして怒りも収まって「どうでもいーや」になっていたんですよね。
今は、SNSの普及やお問い合わせ窓口が便利になって簡単にクレームをつけられる。
ちょっとしたお客様の声が簡単に届けられるようになったんですよね。
昔から運送会社に不満を抱いていた人は多かったと思います。
「クレームをつける」という行為そのものもかなり面倒なものだったのではないでしょうか?
しかし、今の時代は少し嫌なことがあれば、スマートフォンで企業のホームページにアクセスして電話番号を調べ、
その場で電話をかけて「おたくの会社っておかしいんじゃないの?」と、簡単にクレームをつけることが出来ます。
もちろんお客様から寄せられたクレームには、真摯に受け止めなければならないですが、
今回ご照会した「クロネコヤマトのトラックが路駐していて自分が路駐出来ないからトラックをどかせ」というのは、あまりにも理不尽なのではないでしょうか?
「トラック退かせ」は、毎年ゴールデンウィークに寄せられるクレーム
理不尽でおかしなクレームだと思った方も多いかと思いますが、「自分が路駐するからトラック退かせ」は、ゴールデンウィークの名物で、毎年僅かではありますが必ず寄せられています。
こんな理不尽なクレームにも、ヤマト運輸は「お客様?は神様です」の精神で「直ぐに退かします」というマニュアル対応しか出来ません。
クレームには、取り敢えず謝れ、がヤマト運輸の信条です。
ドライバーにも伝えますが、ドライバーは「早く退かさなければ」と思ってしまいます。
ドライバーも路上駐車している、という負い目があります。
そして、ドライバーがトラックを移動させてクレーマーが駐車すると、「?何だったんだ?」という気持ちになるでしょう。
ゴールデンウィークは交通量も増え、一般ドライバーもイライラしているのかもしれません。
行政は、「路上駐車の対策はしているぞ」という緑のジジイを使った目先の取り締まりだけではなく、一般ドライバーと運送会社のドライバーが駐車し易い街づくりをしなければなりませんね。(2020年11月11日改訂)
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