黒ナンバーの任意保険は保険料が高く少しでも経費を抑えるために
弁護士特約などのオプションは付けないことが多いと思います。
しかし、最近のニュースを見ていると常識では考えられないような事件が報道されることも珍しくありません。
飲酒運転や無免許運転、速度超過や逆走など、
軽貨物運送業に従事している私たちプロドライバーにとっては他人事とは思えません。
飲酒運転のようなもらい事故の被害者になる事もあり得ます。
もらい事故の被害者になった時、仕事の業務に支障をきたすことも重要な事ですが、
そんな無法者のドライバーが補償する能力があるのか？という問題もあります。
そこで今回の話は、もらい事故の被害者になった時、相手方のドライバーが飲酒運転をしていた場合、
任意保険の補償はされるのか？について考えます。
将来の収入が保証されていない私たち黒ナンバーのドライバーにとって
重要なことだと思いますので一緒に考えていきましょう。
もらい事故とは？
もらい事故とは？どういう事故でしょうか？
もらい事故とは、交通事故において、直接の過失がないにも関わらず巻き込まれてしまう事故のことを指します。
つまり、他の車両が原因で起きた事故に無関係な第三者が巻き込まれる状況です。
例えば、二台の車が接触し、その影響で別の車が事故に遭うケースなどがこれに該当します。
もらい事故では、巻き込まれた人が被害者であり、その人の過失がない場合が多いです。
という説明があります。
つまり事故に遭った私たちは完全に被害者、という事ですね。
黒ナンバーのもらい事故の被害者が泣き寝入り
私たちがもらい事故の被害者になったと仮定します。
今回の事故で加害者が飲酒運転をしていて任意保険に加入していない場合は、
加害者本人と示談交渉することになります。
そのような場合は、加害者に対して損害賠償請求をすることが出来ます。
加害者が任意保険に加入しておらず、さらには賠償額が自賠責を超えることになると話は厄介な事になります。
この場合は請求したところで加害者に支払い能力がない可能性があるからです。
慰謝料などを請求する権利があったとしても加害者に支払い能力がなければ、
泣き寝入りしなければならない、という事にも成り兼ねません。
加害者側に支払い能力がないために金銭の授受をあきらめざるを得ない被害者は決して珍しくありません。
また、飲酒運転の場合は保険会社の免責事項に該当します。
自動車保険には「過失なく運転しているときの事故であれば保険が適用される」という趣旨の文言があります。
飲酒運転の場合、過失の無い運転には該当しないため、保険会社は保険の支払いを拒否することが出来ます。
そして、飲酒運転の加害者は任意保険に加入していない確率が高いです。
もらい事故の被害者が飲酒運転の加害者と示談交渉
飲酒運転による交通事故の場合は、加害者が任意保険に加入しているか？加入していないか？に関わらず、
加害者は自分自身で被害者に対して損害を賠償しなければなりません。
加害者に経済力がない場合は賠償を請求したところで賠償金が支払われる可能性は低いのが現状です。
結局、自分には一切過失がないとしても「泣き寝入り」ということになってしまいます。
飲酒運転がこれだけ世間で騒がれていても、今後も決して無くなることはありません。
何故？被害者側の保険会社が示談交渉してくれないのか？と疑問に思いますが
コチラの記事が参考になります。
弁護士が教える！もらい事故で泣き寝入りしないための5つのポイント
引用元： https://www.avance-lg.com/customer_contents/koutsujiko/moraijiko-soudan/
私たち黒ナンバーで軽貨物運送業をしている個人事業主は大変参考になる記事だと思います。
もらい事故の被害者は任意保険の弁護士特約に加入しているか？が重要
過失割合が付かない（加害者側１０、被害者側０）もらい事故の被害者になった場合、
加害者側の保険会社と被害者本人での示談交渉、という事になります。
相手は示談交渉のプロなので本来なら過失割合が、
加害者側１０、被害者側０でも巧みな話術に翻弄されて過失割合が９対１に見直される可能性もあります。
結局のところ９対１になって自分の任意保険も使わなくてはならない、というケースもあるそうです。
また、何度も何度も電話で交渉しなければならない、という精神的負担も相当なものです。
夜間などに運転する機会が多くもらい事故に遭遇する確率の高い黒ナンバーのドライバーは、
・ ドライブレコーダーの導入
・ 任意保険の見直しと弁護士特約の加入
が、安心して仕事が出来る、自分を守る手段だと思います。
私が加入している三井住友海上の任意保険はドライブレコーダーの貸与と弁護士特約のオプションがあります。
三井住友海上の自動車保険は「もうひとつ上の安心」をご提供します。
引用元： https://www.ms-ins.com/personal/car/
偉そうな事を言っている私ですが、
今から３０年前の２０代前半の頃は酷かったです。
「仕事帰りに１杯飲みて～な～」
「仕事中に２トン車の荷台の中で缶ビールを絶対に飲んでやる」
なんて思っていました。
休みの日に深酒をしてアルコールの臭いをプンプンさせて出勤したことも多々あります。
「汗をかいて積み込みをすればアルコールも飛ぶよ」
なんて考えていました。
今じゃ許されませんよね。
飲酒運転による事故でも被害者に支払われる保険はあります。
強制保険の「自賠責保険」と任意保険の「対人賠償保険」が該当します。