【佐川急便の業務委託ドライバーが代引きの売上金と荷物を持って行方不明】「損害額は70万円」代走、営業主任奮闘編③

今回の話は、前回の話の続編です。

前回は小規模の運送会社の代表が荷物の代引き金額とドライバーの売上金を持って行方を晦ました(くらました)話でしたが

今回は中規模の運送会社に所属していた業務委託ドライバーが数日分の荷物の代引き金額と荷物の一部を持って運行中に行方を晦ました話です。

今では「運送会社のあるある話」ですが、当時としてはインパクトがあり翌日以降の業務に多大な影響を与えた事件でした。

時代背景は

私が佐川急便に入社して13年くらい経った頃、平成19年頃の話です。

営業主任として連日違うコースの2トン車、4トン車、時には大型の代走をしていました。

(代走:休日のドライバーのコースを代わりに運行する)

業務委託ドライバーのTさんと連絡が取れない

その日も2トン車のコースで代走をしていると夕方16時30分頃、Hドライバーから電話がありました。

Hドライバー、「岡本さん、ドッキング(午後便の荷物を委託ドライバーに渡す)してもらおうとTさんに電話しているんですけど電話出ないんですよ」

Hドライバーは、話が長く、面倒な奴(良い人ではあるが)で、少し問題児でもあったので

岡本、「(心の中)また、こいつか…」

岡本、「Tさん、忙しいんじゃないの?何度か電話してみなよ」

Hドライバー、「わかりました」

15分くらい経って、また、Hドライバーから電話がありました。

その日私が運行していたコースは、1日平均400~500個くらい集荷する忙しいコースだったので

岡本、「(心の中)また、こいつかよ…」

Hドライバー、「岡本さん、Tさん電話に出ないんですよ。〇△×…」

午後便が多くてTさんに助けてもらわないと配達が終わらない、など泣き言を言っている。

岡本、「集荷優先で回って、配達終わらなければ後で俺が手伝うから」

Hドライバー、「…わかりました」

岡本、「(心の中)Tさんが電話に出ない、なんて珍しいな…」

業務委託ドライバーのTさんは仕事に前向きで、人柄も良く、温厚で、悪く言う人は誰もいない、そんな人だった。

この時点では、Tさんが事件を起こす、なんて微塵も思わなかった。

翌日の朝、「佐川急便の荷物が捨ててあるよ」という電話が営業所に掛かってきた

その日は結局、業務委託ドライバーのTさんに何度電話しても連絡がつかなかった。

私もHドライバーも配達、集荷で忙しく

岡本、「(心の中)Tさん、どうしたのかな?」

とは思っていたが、22時頃まで配達をして営業所に戻った。

翌日の朝、出勤すると役職朝礼(営業主任以上の管理職が集合して朝礼を行う)で

Ⅰ営業課長、「昨日、Tさんと話したか?」

岡本、「???え?Tさんですか?」

Ⅰ営業課長、「昨日から行方不明らしいんだ…」

Ⅰ営業課長、「昨日、Tさんドッキングの時いたか?」

岡本、「H(ドライバー)が何度電話しても繋がらなくて、自分も電話したのですが繋がりませんでした」

Ⅰ営業課長 、「わかった…」

それから1時間後の7時30分くらい、荷物の積み込みをしていると

Hドライバーと私がⅠ営業課長に呼ばれた。

Ⅰ営業課長、「Tさん、今日から来ないから」

岡本、「え???」

2人とも茫然だった。

Ⅰ営業課長、「営業所に連絡があって佐川急便の荷物が捨ててある、らしいから俺は今から軽(自動車)で荷物を引き上げに行ってくる」

Ⅰ営業課長、「昨日の荷物は俺が何とかするから、今日の荷物は手分けをして配達してくれ」

岡本、「…わかりました…」

突然、委託ドライバーが1台欠車して数日大パニックだった。

数日前から荷物の代引き金額が収納されていない

後から聞いた話では

Ⅰ営業課長はTさんの不穏な動きを察知していたらしい。

経理Kさん、「Ⅰ課長、Tさん代引きのお金収納していないよ」

という話をTさんが荷物を捨てた日に聞いていたらしい。

Ⅰ営業課長、「(心の中)あいつ、やりやがったな」

と、思っただろう。

Ⅰ営業課長がTさんの自宅に行くと、もぬけの殻だったらしい。

Tさんは中堅のⅮ運送会社に所属していたので、当然の事ながらD運送会社の担当者へ事の詳細の追及がされた。

Ⅰ営業課長、「T(業務委託ドライバー)が見つからなくてもⅮ(運送会社)に払わせるから、当然だろ」

Ⅰ営業課長が、そんなことを言っていたと記憶している。

私は当時、営業主任だったので結末がどうなったのか?までは知らない。

岡本、「そういえば、Tさんの事件、結末はどうなったんですか?」

と、I営業課長、Y運行管理係長に聞いたが誰も教えてはくれなかった。

営業主任ではそこまで、という事だろう。

仕事に前向きで、人柄も良く、温厚で、悪く言う人は誰もいない 、そんな業務委託のTドライバーが

荷物の代引き金額およそ50万円、無くなった荷物の損害額およそ20万円を持って行方をくらました。

① Tドライバーが高額な代引きの荷物があった日に行方を晦ました、と思える事

② Ⅰ営業課長が自宅を訪れたがもぬけの殻だった事

①、②を踏まえると計画的な犯行だったと推測される。

「あんな良い人が、あんな事をするなんて…」

「人の良さ、だけでは、その人の金銭状況までは分からないんだな」

誰もが思った事件だった。

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