【佐川急便が転職する人に人気がある企業なのは何故か?】中途採用者の志望動機は高収入よりも有給休暇が取れる職場環境が理由

空前絶後の「売手市場」と言われる昨今の雇用情勢です。今がピークではなく、これからも職場で人手不足が加速していきます。

そのため、優秀な人材を獲得するために企業は賃金を高くしたり、職場環境が良いことを積極的にアピールしています。

特に転職動向は活発です。

終身雇用制度はいつしか終焉を迎え、良い条件を見つけたら積極的に転職する時代となりました。特質する点は中途採用の多い企業が増えてきている点です。

東洋経済社が発行している「CSR企業総覧」というのがあります。

これには企業の様々なデータが集約されています。その中に掲載されている1,413社の中から、大卒30代平均賃金が30万円以上の会社を対象にした調査では、中途採用が最も多いのは佐川急便なのです。

佐川急便の特徴として、1年間の全採用者数に於ける中途採用率は92.3%。

つまり、佐川急便で採用された10人のうち9人以上が中途採用、つまりは転職して佐川急便に入社していることになります。

佐川急便は大卒30歳平均賃金が34万7588円ですが、最高は44万3074円。 このことから、ある程度能力によって違いが出ていることが判ります。

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中途採用で佐川急便が人気を集めているのは高収入よりも職場環境

転職者が多いということは、佐川急便が転職者から人気を集めていると考えることができます。

では、何故?転職者から人気があるのか?というと、高収入よりも労働環境が良いというデータがあります。(昔では考えられない出来事ですね(笑))

かつての佐川急便はお世辞にも労働環境に於いては良いイメージを持たれているとは言えませんでした。

しかし、近年の佐川急便は、賃金だけではなく、労働環境改善にも力を入れています。

その一つの例が有給休暇取得率です。(私の時代(7年くらい前)は、退職する時にまとめて有給休暇を取るように言われ勤続年数が多いと消滅している有給休暇もあってブラック企業でしたが・・・)

・ 2014年度:45.4%

・ 2015年度:54.7%

・ 2016年度:60.4%

運送業界と言えば有給休暇など「あってないようなもの」とのイメージが強いかもしれませんが、佐川急便は有給休暇の取得率が劇的に改善しつつあります。

かつてのイメージを払拭するためには抜本的な改善が必要です。その点で佐川急便は賃金のみならず、「働きやすい職場」であることをアピールしています。

ちなみに佐川急便は他の項目も優秀で、1年間の離職者数は2016年3月21日から2017年3月20日までは1,817人。

数字そのものは決して少ないとは言えないかもしれませんが、採用者数がその4倍以上と考えると、決して悪い数字ではありません。

むしろ新卒3年後定着率は70%を超えていますので、佐川急便に対して「ブラック」だと揶揄するのは、もはや見当違いなのかもしれません。(新卒?というデータなので内勤職のデータだと思われます。運送業の現場で活躍しているドライバーの定着率のデータがどうなのか?はわかりません)

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女性が進出しているのも特徴

また、佐川急便は女性の進出も目立っています。(佐川女子効果と思われます)

例えば女性管理職比率は4.4%。

女性部長比率15.4%と伸びを見せており、2020年度までに女性社員比率35%、女性管理職比率を10%以上にすると豪語しています。

かつては「替わりはいくらでもいる」と言わんばかりの労働環境でした。裁判沙汰にまで発展してしまったことがある企業とは思えない程、環境改善に取り組んでいることが分かります。

運送業界は他の業界以上に深刻な人手不足に悩まされているため、佐川急便としても背に腹は代えられないという事情があると思えます。

もはや「代わりがなかなか見つけられない時代」であるため、佐川急便もようやく「労働環境が大切だと実感したのでしょう。」

ソフトバンクの平均年収は1000万円?

転職が活発なのは佐川急便に限ったことではありません。

例えばソフトバンクは転職者からも高い人気を集めていますが、その理由の一つに平均年収の高さが挙げられます。

1,000万円を超える平均年収はやはり「夢」があるのではないでしょうか?

どのような仕事でも金銭の問題だけではありませんが、お金さえあれば人生設計に余裕が出てくるし、より多くのお金を得ることで仕事にやりがいを感じる人もいるでしょう。

現在の仕事に対して、賃金以外の部分で様々な不安を抱いているとしても、賃金がアップすれば、案外「仕方ない」と妥協したり容認するかもしれません。

特に転職の場合、どれだけの給料を貰えるかは、自分への「評価」でもあるので、ソフトバンクに転職して自分を評価してもらいたいと思う転職者が多いのも理解できます。

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転職希望者が増えるのは良いこと

国内で転職市場が活性化していることは歓迎すべきことです。

なぜなら、転職市場が活性化するということは、低い賃金しか出せない企業が淘汰され企業間で人材の獲得競争が生まれ転職者に高額のオファーを出す企業も増えます。

働く側としては、より高い賃金での仕事を選べる時代が到来した、と言っても過言ではありません。

かつてのように低い賃金で「嫌ならやめろ!」と従業員を罵ることが当たり前だった企業は、もはや時代の流れの中で淘汰されることになります。(低賃金で労働環境が悪い運送会社は、仕事はあるのに労働者がいないから仕事を請けられない、という状況に陥り毎月のコストを支払うことが出来なくなり倒産という会社も増えると思います。会社が生き残っていくことが難しい時代になりました。)

賃金だけではなく、有給休暇取得率など労働者にとってより良い環境の元で仕事ができるのは、何よりも有難いことではないでしょうか?

近年の佐川急便の入社動機で高い賃金より職場環境が良いから、と言う社員が多いというのは時代の流れだと思います。

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