【ヤマト運輸と佐川急便が企業収益改善した本当の理由】アマゾンの宅配は要らない!

ヤマト運輸と佐川急便は、運送業者であり株式会社でもある。

 

ヤマト運輸はヤマトホールディングスとして株式上場しているし、佐川急便もSGホールディングスとして上場している。

 

株式上場している運送会社は、荷物を出してくれるお客様に貢献するだけではなく投資家や株主の為に収益を上げて株価を上げなければならない。

 

ヤマト運輸と佐川急便の株価と時価総額

 

2018年、10月5日の取引終了時点でヤマト運輸の株価は3,436円。

 

佐川急便は、3,000円だった。

 

会社の価値である時価総額にすればヤマト運輸は、1兆4133億6400万円。佐川急便は、9605億9200万円だった。

 

時価総額とは、上場している企業の株価に発行済みの株式の数を掛けたもので企業価値を評価する指標になっている。

 

時価総額が大きいということは、現在の業績だけではなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味している。

 

時価総額ランキングで表すとヤマト運輸が107位。佐川急便は、156位だった。

 

時価総額ランキングはコチラのサイト様で紹介しています。➔ 日経電子版の時価総額上位ランキングコーナーcheck

 

これらの数字を見るとヤマト運輸の方が佐川急便より格上に思えるかもしれないが、営業利益を見ると事情が違う。

 

2018年3月期の営業利益は、ヤマト運輸が約67億円に対し、佐川急便は350億円だった。

 

数字だけで考えるのであれば佐川急便の方が、効率よく利益を出している会社 ということになる。

 

ヤマト運輸は何故?利益率が悪い会社になってしまったのか?

 

運送業界は、どの企業も収益を上げることが厳しい。

 

人手がいない点に加え、ネット通販の拡大・成長に伴う荷物量の増加で人件費がかさみ、売り上げを伸ばすことは出来るが、その分費用(コスト)も掛かる。

 

現場は、人手を整えることが万全であったとしても荷物量の増加に対応出来ているかどうか?が、わからない程、荷物が増えている。

 

いわゆる「背広組」はあれこれ頭を悩ませているのだろうが、現場で働いているドライバーや仕分け作業に携わるベースや営業所の人達は、激務で心が疲弊しているのが現状だ。

 

荷物は増えているのに収益が伸びていない原因の一つとして、誤着と破損の問題がある。

 

この問題は、ヤマト運輸や佐川急便などの運送会社が長年抱えている問題であり、荷物が増えれば誤着や破損も増えてしまうので経費もかさむ。

 

人手が足りていないベースや営業所では、当然のことながら誤着や破損も増える。

 

働いている従業員の心が疲弊してしまって仕事のミスも増えるため誤着や破損も増える。

 

➀ 誤着とは何か?

 

誤着とは間違えて送ってしまうことだ。

 

ヤマト運輸の仕分けは全国各地にあるベースを拠点に、そこから各営業所へと荷物が送られる。

 

例えば東京から大阪に荷物を送る場合、東京のベースから大阪のベースへ荷物は運ばれる。

 

ベースでの仕分け作業で地方行きの荷物は同じスペースにあるため、本来、大阪に送る荷物が隣の京都、兵庫、奈良といったベースに送られてしまうこともある。

 

こうした場合、赤帽を使って荷物を送るので経費(コスト)が余計に掛かる。

 

➁ 荷物の破損

 

荷物が破損すれば荷主様に弁償しなければならないので経費がかさむ。

 

➂ アマゾン、楽天、ZOZOなどに代表されるネット通販の荷物の拡大

 

ベース作業の正社員たちはとにかく時間内に作業を終わらせなければならないので、作業場のアルバイトがどれだけ根を上げ、荷物が仕分けされていないとしてもとにかく荷物を流し続ける。

 

そのことが、先日、Twitterでも話題になったクール室の写真だが、あれは実際にはまだマシな方だ。

 

お中元やお歳暮の荷物が車のホイールの下敷きになっていることなど珍しくない。

 

特に冬場は全国各地でスタッドレスタイヤの需要が高まることもあり、自動車メーカーからホイールが全国各地に送られる。

 

結果、ホイールという重量物が一般宅配を下敷きにしている光景も度々見た。

 

もちろんホイールだけではなく、重い荷物が軽い荷物をつぶせば当たり前だが下敷きになった荷物は破損する。

 

ドライバー問題よりも根深い問題

 

世間の認識としては「運送業界はドライバーが足りていない」という認識だろう。

 

確かにヤマト運輸とてドライバーが足りているとは言い切れないが、運送業界として考えるとヤマト運輸のドライバーの労働条件は決して悪いものではない。

 

従業員に残業代も払わない悪徳運送業者が淘汰されると、そこで働いていたドライバーは運送業界の中で最大手であるヤマト運輸や佐川急便にドライバーが集まる。

 

ドライバー以上に人手が集まらないベースと営業所

 

ベースや営業所は基本的にアルバイトで成り立っている。

 

かつてはどのベースもアルバイトを募集していたが、人手不足で派遣会社を頼らざるを得ない状況になっているベースも珍しくない。

 

その日、「今日は仕分け作業です」と説明されて初めて作業を行うような派遣作業員が大勢いれば、当然ベースにせよ営業所にせよ破損や誤着が増えるのは当たり前だ。

 

しかも、派遣なので当然だが人件費はそれなりにかかっている。

 

ヤマト運輸がより効率の良い仕事で利益を高めるためには、無駄を省くことが大切だが、無駄とは決して人件費ではなく、破損や誤着にかかる費用だ。

 

しかし、ベースや営業所を知るヤマト運輸の人間であれば誰もが口を揃えるだろう。数値目標だけ押し付けられてもできる訳がないと・・・。

 

ヤマトが効率の良い仕事をこなすためには、背広組が書類の数字だけではなく、現場を知ることが必要だと思う。

 

現場を知れば、自分たちが掲げようとしている数値目標が如何に現実離れしたものなのかを知るだろうし、そこで初めて「ではどうするのか?」という本質的な対策が始まる。

 

佐川急便もヤマト運輸も運送費の単価を上げることで事実上アマゾンとの取引を解消した。

 

コチラのサイト様で詳しく説明されています。➔ 佐川急便「アマゾン切り」の理由 「採算がとれないと判断」?check   ヤマト、アマゾンと値上げ合意 業績を上方修正

check

 

ただ、荷物を集めてドライバーに配達させれば良いという考えは終焉した。

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