新人研修、3日目になった。
当時、24歳だった私が、社会人としての厳しさを、思い知る1日になる。
3日目になって、声の出しすぎで、喉が潰れて、まともに発声出来ない状態になっていた。
6時起床だったが、教官Aが「出来の悪い奴は、陰で努力しないと、明日、卒業できないぞ!」、みたいなことを言っていたので、4時に起きて暗記の勉強をした。
研修生ほとんどの人が、朝、早起きして暗記をしていた。
しかも、私より進捗が進んでいる人ばかりだった。
私は、この時点で、焦り、テンパっていた。
不思議と、集合、ランニング、ラジオ体操、朝食まで早かった。
教官A、「お前ら、今まで卒業していった研修生の中で1番出来が悪いから審査に多くの時間を掛ける!」
今、思うと、お決まりの文句だろう。
しかし、当時は、今までで1番出来の悪い奴ら、とののしられていたので、研修生は、3日間で研修が終わるのだろうか?、と不安だったと思う。
何年も先にわかったことだが、鬼教官と、優しい講師役が、あらかじめ決まっていたようだ。
社会人1年生の私にとって、そんな事は、今の時点で知る由もない。
何度も何度も読んでいるのに頭に入らない
通常、9時から始まる審査が、8時から始まった。
潰れた喉で何回も、何回も、暗記しようと、大声で読み上げているのに、全く頭に入らない。
10時頃になると、研修コンプリートした研修生が、何人か出始めた。
私は、というと…
順番が回ってきて、審査部屋に入る。
岡本、「入ります。 第653期、岡本充です。 〇✕の審査、お願い致します!(お願い致します ✕、お願いします 〇)
教官A、「はい! そこまで!」
岡本、「???…」
岡本、「有難うございました。」
暗記しているか以前に、審査の仕方すらまともに出来ない。
午前が終わって、昼食を摂る時には、茫然自失になり、自信も、完全になくなっていた。
教官Aが、出来が悪い奴は、再研修でまた始めから3日間やってもらう。と言っていたのを思い出す。
岡本「(心の中)無理だろう~…」
今のような精神的な強さ、図太さは、まだない。
午後の審査が、始まった。
日程では14時30分から修了式と書いてある。
後、2時間しかない…
結局、覚えよう、覚えようとしても全く頭に入らなかった。
繰り上げ卒業
残り、10人くらいになったとき、教官部屋に呼ばれた。
教官A、「お疲れさん!よく頑張った。残った課題は、営業店に帰って覚えなさい。この審査を、クリアできるか出来ないかが、問題ではない。3日間、頑張りとおせたかどうかが、問題だ。みんなは、3日間、よく頑張った。充分、卒業に値する。」
繰り上げ卒業である。
悔しさと、情けなさと、でも、終わったという安堵と複雑な心境だった。
その後の、修了式のことは、あまり覚えていない。
放心状態だった。
帰り道、友達になった他店の新人と、話しながら帰った。
明日からは、綾瀬研修センターで、今度は、運転の研修になる。
運転免許を取得して、まだ1年経っていないし、2トン車を運転するのも初めてだった。
でも、この時点では、「運転の練習が出来るから、ラッキー」みたいに考えていた。
この時の私は、楽観主義者で、世間知らずだ。
そして、また社会人の厳しさを、思い知ることになる。
30年前の佐川急便綾瀬運転研修初日➔ 【ペーパードライバー(初心者運転手)が初めてトラックのハンドルを握った日】綾瀬運転研修初日check
コチラも見て下さいね! 続編です。
はじめまして。当方現在45歳ですが同時期に入社して東京の城南店で数年務めていました。
懐かしいですね。。あの頃を思い出します。
現在ではコンプライアスが厳しく全く通用しないことですが、
当時ひん曲がっていた自分を直してくれたのは、佐川急便だと今でも感謝しています笑
ゆっくりと拝見させて頂きます!
たかさん
コメント、有難うございます!
しかも、同時期入社のOBからのコメント、嬉しいです。
コメントの7~8割は佐川急便に恨みのある方からか「荷物が遅れる言い訳をするな(怒)」なので励みになります。
そうですね!私も同感です。
佐川急便在職中は「こんな仕事やってられね~」なんて思った時もありましたが、様々なことを勉強させてもらい多くの仲間にも出会えました。
私も感謝しています(笑)
変な記事が多いですが、読んでいただけたら幸いです^^