ヤマト運輸のドライバーといえば、多くの方がお客様の元へ荷物を届ける宅急便のドライバーを想像すると思います。
しかし、ヤマト運輸のドライバーの仕事はそれだけではありません。
ベースとベースの長距離を運行するドライバー、ベースと営業所、営業所とセンターなど、お客様に直接荷物を届けないドライバーも数多く在籍しています。
どこの企業でもそうですが、ヤマトホールディングスという企業が何よりも大切にしているのは企業イメージです。
数多くのクレームを受けたドライバーでドライバー失格の烙印を押されたドライバーは、なるべくお客様と関わらないような仕事に転属させられます。
事故を起こせばドライバー業から荷物を仕分ける仕事に転属させられ、ベースで荷物を仕分ける作業員として島流しになることもあります。
ヤマト運輸のドライバーが事故を起こしたくない理由は、社会通念や道義的なこともありますが「荷物を仕分ける作業員になりたくない」という強い思いもあるでしょう。
ベースで荷物を仕分ける作業員に転属することは島流し?
ヤマト運輸のドライバーが事故を起こしてしまった場合、ベースの仕分け作業員になる可能性があります。
では、何故?ヤマト運輸のドライバーはベースの仕分け作業員になりたくないのでしょうか?
① ドライバー職から配送課に転属すると給料が下がる
仮にベースに転属しても給料が据え置きであれば、運転をしてお客様に接客する煩わしさから解放されるので良い仕事といえるでしょう。
しかし、実際にはベースでの荷物の仕分け作業になれば運転職の手当てがなくなります。
総支給額が10万円減ったという「元ドライバー」もいます。
月収が10万円も減れば年収に換算すると120万円下がる計算になります。
独身のドライバーでも人生設計を考え直さなければならないですし、家庭があるドライバーは転職して給料が高い仕事を見つけなければならない、ということも考えられます。
「交通事故を起こしてヤマト運輸の看板に泥を塗らない様に」と、思うよりも、「生活していくためには絶対に事故は起こせない」という気持ちの方が遥かに強いでしょう。
ベースで荷物を仕分ける作業員に転属すると片道切符の島流し
② 交通事故を起こしたドライバーがベースの仕分け作業員になると片道切符の無期限で仕分け作業をしなければならない。
一つの交通事故で数十年ベースで働いている「元ドライバー」もいます。
例えば、「取り敢えず3年間、ベースで勤務してくれ」と、言われれば、「3年間頑張って、またドライバーに戻ろう!」と、思うはずです。
しかし、ベースの仕分け作業に転属される時に、「いつまでベース勤務なのか?」の具体的な指示はありません。
ドライバーが交通事故を起こしてベースの仕分け作業員になるということは「片道切符の島流し」
ヤマト運輸にいる間は、「運転して仕事をすることは出来ないよ」と、言われているのと同じです。
そして、ドライバーは情報を共有しているので「絶対に事故を起こしたくない」と、強く思います。
交通事故を起こした「元ドライバー」がドライバーに復帰出来る可能性は?
しかし、ベースの仕分け作業に転属された「元ドライバー」も、完全にドライバーになる道が閉ざされたのか?というと、ドライバーになれる可能性はあります。
交通事故を起こした「元ドライバー」がドライバーに復帰するためには、いくつかの条件があります。
キャリア契約のドライバーとマネージ契約のドライバーで可能性が違う
キャリア契約は契約社員のことです。
マネージ契約が正社員なので、マネージ契約であればドライバーに復帰出来る可能性があります。
キャリア契約のドライバーが事故を起こしてしまった場合、ドライバーに復帰出来る可能性は、限りなく低いことになります。
そして、事故の程度にもよります。
例えば、物損事故で被害額も低ければ、ヤマト運輸もそこまで厳しい「制裁」は科しません。
しかし、対人や社会インフラに影響を及ぼすような大事故の場合は、ドライバーに復帰出来る可能性は限りなく低くなるでしょう。
社会インフラへ影響を及ぼす事故とは?
「社会インフラへ影響を及ぼす事故」とは、例えば公共交通機関に影響を与えてしまう事故です。
私が担当していたベースに転属してきた「元ドライバー」は、鉄道の高架下を通れると判断しましたが、
トラックの上部が線路に接触して、電車の遅延を招くことになってしまいました。
そのドライバーはキャリア契約だったこともあり、ベースに転属されてから10年以上も荷物の仕分け作業をしています。
一方で、ガードレールに衝突して物損事故を起してしまったマネージ契約のドライバーは、3か月ほどベースで仕分け作業をした後、ドライバーに復帰しました。
同じヤマト運輸のドライバーでも格差があります。
待遇が違うのでキャリア契約のドライバーは、マネージ契約を目指しますが、なかなかマネージ契約になれない狭き門です。
キャリア契約のドライバーが事故を起こしてしまった時は、他の運送会社に転職することをおススメします。
他の運送会社に転職して、起こしてしまった事故を教訓にドライバー職になれば、再び事故を起こす可能性は少なくなるでしょう。
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