今回の記事は、前回の「軽貨物車両を運転するプロドライバーが気を付けなければならない事故」に続く続編です。
前回記事をまだ見ていない方はコチラ
交通違反と言っても様々な違反があります。
シートベルト、進入禁止、駐車禁止、年間に数万キロ~数十万キロ走るようなプロドライバーにとっては、どの違反も絶対にあってはならないことです。
しかし、取り締まる側の警察にとっては「仕事」なわけですから変な話、「どうすれば交通違反を取り締まれるか?」を日々模索している?ともいえます。
捕まらないようにするには、「40キロ道路は40キロで走れば捕まらないじゃん」
確かにその通りですが、「早く荷物を届けたい」「早く仕事を終わらせたい」(これは自己都合ですが…)
と、思うプロドライバー(私だけか?)にとっては要所を抑えることが重要です。
取り締まる側のプロの網に引っかからないようにするには、配送のプロの私達も事前準備(情報収集、対策など)が必要になります。
私が個人的に重視(特に重点を置いている)違反は
① 一時停止違反
② 車線変更禁止違反
③ 速度超過違反
この3つの取り締まりは特に注意を払って運転をしています。
それでは、自分の経験も踏まえて3つの違反の注意点を考えていきましょう。
一時停止違反
一時停止違反の取り締まりは、何処で?取り締まりをしているかわかりません。
毎日、同じ町内を配達している宅配ドライバーであれば、「あそこで一時停止の取り締まりをしているから気を付けよう」
という事前準備が可能ですが、
繁華街や住宅地でもチャリンコに乗った警察官が待ち伏せている、なんて光景は何度も見かけたことがあります。
一時停止違反の点数は2点です。
累積点数6点で免停(特例として軽微な違反をしてから過去2年以上無事故、無違反であれば一時停止違反をした後、3カ月無事故、無違反なら累積されない)ということを考えれば
軽微な違反と言っても年間数万キロも運転するプロドライバーにとっては痛恨の違反になり兼ねません。
夏の暑い日の知らない土地での宅配は特に注意が必要です。
岡本、「あち~な~…品川で120件なんてふざけるなよ!」
岡本、「(心の中)あれ?今、一時停止じゃなかったか?」
チャリンコ警察官、「ピ、ピー(笛の音)」
岡本、「(心の中)やべ~、あれ?後ろの車も追従して一時不停止しているぞ」
住宅地を30~40キロで走っていた私の車を煽るように走っていた車が捕まりました。
炎天下での宅配は、普段では見落とさないような一時停止標識も見落とすことがあります。
車線変更禁止違反
車線変更禁止違反の取り締まりは、幹線道路や渋滞が発生するような箇所で取り締まりをしています。
違反点数は1点です。
一時停止違反、車線変更違反は「意図的」「明確」な誰が見ても違反とわかるような運転をしない限り捕まらない傾向があります。
一時停止に関しては、運転者が一時停止線で停まろうとすれば停止線を多少過ぎても警察は見過ごしてくれる傾向があります。
車線変更も速度が40~50キロ出ているような幹線道路で車線変更開始時に黄色の実線がなく流れの中で黄色の実線をまたいだとしても捕まえない、と思われます。
幹線道路で黄色の実線があるところでは、絶対に車線変更しない。
速度超過違反
速度超過違反は、今回挙げた3つの違反の中で最も気を付けなければならない違反です。
速度超過違反は、当然の事ながら、たった一回の違反で「一発免停」「一発免取」が在り得る違反です。
たった一回の過ちで仕事にも生活にも多大な影響を与えてしまいます。
仕事中、プライベート、普段では行かないところを運転している、時は注意が必要です。
高速道路では覆面パトカーや白バイに注意が必要です。
一昔前まで覆面パトカーは、「8ナンバー」「フェンダーミラー」「後ろから見ると真ん中に反転灯を格納する箱みたいなのがある」
と、わかりやすい車でしたが、
「8ナンバーじゃなかった」「バン(車種)に捕まった」などなど
覆面パトカーも進化しているようです。
15年くらい前にプライベートで小田原厚木道路を走行していた時の事です
日曜日の15時30分頃。110キロくらいで走行中
岡本、「(心の中)白バイに捕まってるよ。バカな奴だな」
5分後、ふと、バックミラーを見ると(バックミラーを見る癖はついている)
白バイが遥か後方を尋常じゃない速度で追いかけてくるのが見えます。
岡本、「(心の中)ヤバい。ブレーキ踏んだらヤバいんだよな。」
ブレーキを踏まずに減速します。
30秒後、減速した私の車を追い越した車が捕まりました。
岡本、「(心の中)あの白バイ200キロくらい出てたんじゃないか? やべ~」
今から25年くらい前、北海道に新婚旅行に行った時の事です
レンタカーを借りて見たことのない土地の山間部を走っていると、前方に地元ナンバーが走っていました。
当時、25歳で佐川急便に在籍していてオラオラ系だった私は、
岡本、「(心の中)おせ~な~、何んで?30キロでこんなとこ走ってんだよ」
連続するカーブを曲がって横を見ると
岡本、「???え?、スピードの取り締まり?」
何台か捕まっています。
岡本、「(心の中)煽りまくっていた地元のナンバーに救われたな…申し訳なかった」
岡本、「(心の中)地元ナンバーが前を走っていなかったら…確実に50~60キロは出して捕まっていたな」
「佐川急便事故違反報告罰ゲーム」全体朝礼で「申し訳ありませんでした」を
新婚旅行から帰って一発目に言わなければならないところでした。
40キロ道路を60キロとかで走行する時はあると思います。
警察がスピードの取り締まりをするところは、車を引きこむ(停車させる)スペースも必要になります。
オービスに気を付けて(路側帯にパイロンなどが置いてあるところは注意が必要です)バックミラーも見る癖をつけると良いと思います。
30~40キロ道路で地元ナンバーが遅く走っている道路は特に注意が必要です。
黒ナンバーを所有して日々奮闘している私達業務委託ドライバーにとって、他にも注意しなければならない違反があります。
変な話ですが、メリハリをもって(速度を出せるところは速度を出す、みたいな)運転をすることも運転スキルの一つだと思います。
そして、来年を迎えた時に「昨年は、事故、違反もなく良い1年だったな」と思える1年にしていきましょう。
交差点に差し掛かった時に一時停止の標識や白線があったら場所に関係なく必ず一時停止する癖をつける。