【宅配委託業者に朗報】駐車違反取締り緩和、集配中の路上駐車解禁の動き

2018年8月、運送業界にとってはちょっとした明るいニュースがあった。

 

警視庁は、都内100カ所以上の集配作業中の貨物車両に限り、19年夏を目処に路上駐車を解禁するとのことだ。配送のための駐停車に苦しんでいた運送業界にとっては間違いなく朗報だ。

 

駐車場のない商業地や住宅地のみを対象にしたもので、2020年度までに対象エリアを拡大していく方針とのこと。こうした規制緩和により宅配需要の増加や、ドライバー不足などの問題を抱える宅配業界の負担軽減につなげる狙いだ。

 

しかし、このニュースに対して世間では賛否両論が渦巻いている。

 

路上駐車解禁への賛成・反対の声

 

今回の警視庁の動きは、配送業界の駐停車問題を深刻に認識しているからそである。特に近年はネット通販が急増していることから、運送業界は悲鳴を上げてきた。

 

国際的通販サイトとして知られているAmazonは国内でも利用者が急増しているが、その配送荷物の多さ故に、ヤマト運輸が「当日配送」から撤退するという事態にまで陥っている。

 

こうした運送業者の過酷な状況を見れば、路上駐車の解禁という規制緩和は大歓迎との声も多く聞かれる。

 

路上駐車解禁反対の声

 

一方では、当然反対の声もある。

 

「大きなトラックが路上駐車して邪魔だ」という声に代表されるように、トラックが道を塞ぐことが問題視されている。

 

また、実はこのようなクレームは現実にとても多い。

 

「家の前に駐車するのを止めろ」、「トラックが邪魔で車が出せない」といったクレームは運送業界にとっては日常茶飯事だ。

 

他所の家の前に駐車したのであれば、クレームされても仕方がないが、全く関係ない人や会社から警察に駐車違反の通報をされることもある。

 

警察は通報されれば動かざるを得ず、その結果ドライバーは違反切符を切られることにもなりかねない。

 

運送業界やドライバーにすれば、「少しくらいの駐車違反は見逃してもらいたい」というのが本音だが、近年の「総監視社会」の中ではそうも行かないのが現実だ。

 

だからこそ、行政レベルでの「路上駐車解禁」は、運送業界にとっては明るいニュースなのだ。

 

そもそも配達中の駐車違反が厳し過ぎるとの声も

 

そもそも、配達中の駐車違反扱いが厳しすぎるとの声は以前からあった。

 

法律的な解釈として駐車違反とどういうことだろうか?

・継続的に停止すること

・運転者が車両を離れてただちに運転できないこと

とあるのだが、荷物の積み下ろしの停止は5分を超えないものとされている。

 

つまり、5分以上であれば駐車違反となるのだ。

 

また、5分という時間は荷下ろしのための時間だ。つまり、トラックを離れた時点で「積み下し」ではなくなるという解釈だ。

 

この条件は近年の住環境を考えるととても厳しい。

 

駐車違反の罰金と反則金の違いについて詳しく説明されているサイト様はコチラ➔ 駐車禁止!駐車違反の罰金、点数、反則金っていくら?【2019年版】check

 

戸建て住宅の場合、住宅の前に路上駐車するのは問題ではあるが、マンションや商業ビルが増えている現状では路上駐車を一切に禁止するというのは非現実的と言える。

 

運送業者が扱う荷物は個人宛のものだけではなく、企業向けのものもある。

 

企業に配送する場合、受付、セキュリティを通り、高階層まで届けなければならないので、結果的にそれなりの時間駐停車させることになるのはやむを得ない。

 

運送業者のことを快く思っていない人や、法律を盾にクレームを入れたい人にとっては運送業者の路上駐車は格好のターゲットとも言えよう。

 

ドライバーにとって「過酷」な環境が作られつつあった運送業界

 

路上駐車による駐車違反を逃れるためには、その都度必ず駐車場を見つけ、駐車料金を支払わなければならない。

 

その一方で、ネット通販の普及により配送個数は増加し、ドライバーは時間内にできるかぎり多くの荷物を配送しなければならないというのが現実だ。

 

さらには時間指定配達もあり、配送業界全体の人手不足と相まって、ドライバーにかかる負担はより大きなものとなっている。

 

ドライバーができること

 

ドライバーができることは与えられた環境の中で最善を尽くすことであるが、路上駐車に関するクレームが増えればどうしても路上駐車に気を遣わなければならない。

 

「駐車禁止」という法律がある以上それを遵守するのは当然であるが、業務として取り組んでいるのに「違反切符を切られた」と釈然としない思いを抱えているドライバーはとても多いことだろう。

 

だからこそ、路上駐車解禁の動きは運送業界にとっては有難いことではあるが、一方では路上駐車可能なエリアで長時間に亘り時間つぶしをするドライバーも現われるかも知れない。

 

法律の後押しがあるとはいえ、結果的にはドライバーのモラルが問われることになる。

スポンサーリンク

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください