長距離ドライバーからのクレームはヤマトのルート設定が…!?

「ヤマトのドライバー」と言っても様々な方がいるのはこれまで何度も説明してきたとおりだ。

 

正社員としてヤマトのドライバーに従事している方もいれば、業務を委託している方もいる。

 

委託の形は様々だ。

 

営業所からお客様への荷物を配るドライバーだけではなく、とにかく「すべてのドライバー」が足りていないヤマトは主管支店から主管支店への運搬ドライバーも委託がいる。

 

今回はそんな委託のドライバーから多く寄せられているクレームを紹介しよう。

 

合理的といえば合理的だが

 

ヤマトの主管支店は47の都道府県を網羅している。

 

例えば東京から大阪に荷物を送る場合、東京の営業所で受け取った荷物を担当の主管支店に集める。

 

そして、主管支店で仕分けを行い、それぞれの担当の主管支店まで送り、さらにその主管支店で荷物の仕分け作業が行われ、担当の営業所、そして営業所から個人宅へと荷物は届けられる。

 

つまり、上記の例で言えば東京から大阪まで走るドライバーがいるということだ。

 

その際、東京から大阪で済めば良いのだが、その日のトラックの状況に応じて「寄り道」を依頼しなければならないケースは多々ある。

 

例えば、東京から大阪まで行くのであれば静岡、愛知、京都は通る。

 

そこで静岡行き、あるいは愛知行きのトラックに積みきれなかった荷物を大阪行きのドライバーに依頼するのだ。

 

もちろんドライバーにとっては負担増だ。

 

大阪までであれば高速を降りる必要はないが、途中で降りる場合、高速を降りる手間がかかる。

 

しかし、ヤマト側としてもお客様に「荷物が積みきれなかったので配送が遅れます」とは言えない。

 

とにかくその日、主管支店に集められた荷物は各地に運ばれるトラックの中身、運行ルート等を考え、どこに寄り道をしてもらうのかを考えるのだが、ドライバーたちから「それは無理だ」というクレームが寄せられることも珍しくない。

 

配車担当の責任と荷物量の多さ

 

ドライバーとすれば手間が増える。

 

一方、ヤマト側とすれば「少し高速を降りるだけなんだから」になる。

 

どちらの言い分が無茶苦茶なのかは言うまでもないだろう。

 

だが、この問題は主管支店内の配車担当者の力量に依存する。

 

「力量」とは主管支店内から荷物を全て出すことだけではなく、ドライバーに納得してもらう能力も含まれている。

 

理屈だけで「どうせ通るんだから同じでしょ」と言い放ったところで納得するドライバーなどいない。

 

負担を強いる以上、見返りが必要だ。

 

かといって配車担当が「お給料上げます」などと言える権限はない。

 

ドライバーとコミュニケーションを取り、「不満も分かるんですけどそこをなんとか」という姿勢が求められる。

 

ドライバー側としても「そこまで言われるなら」となるのだが、下手だったり、あるいは慣れていない配車担当だと理屈だけで説明するのでドライバーが事務所までやってきて「こんなルートで走れるか!」とクレームを付けることになる。

 

委託からのクレームが多いのが実情

 

実は、この手のクレームは委託のドライバーからの方が圧倒的に多い。

 

その理由は単純だ。

 

配車担当も正社員には言いにくいのだが、委託には言いやすいのだ。

 

もちろん正社員のドライバーの態度が悪いとかではないし、ルートによっては頼まざるを得ないケースもある。

 

しかし委託の場合、例えば、その日積みきれなかった荷物を運んでもらうために急遽手配したケースも多いので、トラックの中には様々な地域で降ろさなければならない荷物で荷台が一杯になっているケースも多々ある。

 

その点、正社員ドライバーの場合、当初からある程度予定が組まれているので、自分の行き先の荷物だけで荷台が一杯になっているので、違う主管支店行きの荷物など積む余裕はない。

 

しかし、委託のドライバー側とするとその点も気に食わない点だろう。

 

「正社員にも頼めよ!」という委託のドライバーもいる。

 

主管支店内は基本的に「バイト」ばかり

 

この問題の根底にあるのは、主管支店の人員にあると考えている。

 

「配車担当」と言えば聞こえは良いが彼らも実はバイト。

 

「契約社員」という肩書ではあるが、社会保険にも雇用保険にも未加入の短時間パート契約の社員だ。

 

他に仕事を持っている人間もいれば、大学生がバイト感覚で働いているケースも珍しくない。

 

そのような人間に、いわばヤマトの「命運」とも言うべき運行を任せているのだ。

 

もう少し責任能力のある人間やそれなりに人生経験豊富で上手くドライバーの意思を汲めるような人間でないと、ドライバーにとって都合の悪い仕事を引き受けてもらうことになる以上、そこでどうしても「言い方が悪い」「こっちの辛さを分かっているのか?!」というクレームを受けることになる。

 

しかし、主管支店内は基本的には正社員など数人程度しかいない。

 

クールのスタッフも含めれば仕分け作業には300人の作業員がいるが、その中で正社員が数人程度で、あとは契約社員に依存している状況だ。

 

誤仕分けや破損だけではなく、運行ドライバーとの調整も真剣に考えなければならないだろう。

 

今後はさらに人出不足が顕著になる時代だ。

 

これまでのように「仕事をさせてやっているんだぞ!」というスタンスは通用しない。

 

ヤマト運輸も人がいないのはよく分かるが、せめて運行に関わる部分はもう少し責任能力のある人間に仕事を任せた方が良いと思う。

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