【ヤマト運輸のクレーム対応はお客様は神様です】「トラックが路上駐車している動画をYouTubeで拡散するぞ!」

「お客様は神様です」という言葉がある。

これは商売する側が「お客様は神様のように大事に接するように」心掛けるものであって、お客様が「私は神様だ」と自己主張するのが主旨ではない。

近年はいわゆるモンスタークレーマーの存在は珍しくなく、運送業界にとっても決して他人事ではない。

運送業界はクレーム天国と言っても過言ではない。

特にヤマト運輸はクレーマーにとってはクレームしやすい企業と言える。

なぜなら、お客様には逆らわないのがヤマト運輸の基本的方針だからだ。

問題があるくらいなら謝っておけという、いわば「事なかれ主義」といってもいい。

もちろんそれも経営戦略の一つとしてはありだとは思うが、結局クレームを受けて謝るのは現場のスタッフであって、こうした経営方針を立てた経営者ではない。

スポンサーリンク

ヤマト運輸のクレーマーへの対応はお客様は神様です

クレームの中でも増えているのがSNSに係るものが多い。

SNSの炎上騒動などもはや特別なものではなく、ネット文化の一つとして常に至る所で起こっている。

クレームの内容も様々で、これでは炎上するだろうなと思うものもあれば、そこまで炎上するか?と疑問に思えるようなものもある。

背景にスマートフォンの普及があると言われているが、ヤマト運輸に寄せられるクレームも実はスマートフォン、SNSの影響がないとは言い切れない。

ヤマト運輸のトラックが路上駐車している動画をYouTubeで拡散するぞ!

お客様からのクレーム電話でヤマト運輸のトラックが路上駐車しているから動画で撮って拡散するぞ!という脅迫とも言える電話が掛かってきたことがある。

ヤマト運輸のトラックはどうしても路上駐車をせざるを得ないことも多い。

本音では「それくらい目をつぶってもらいたい」と思っても、法律上は違反行為だ。

つまり、クレームすれば勝てることが分かっている。

クレーマーにとってこれ以上ありがたい案件はないだろう。

ましてや路上駐車している様子をスマートフォンのカメラで画像なり動画で撮影すればまさに「動かぬ証拠」になる。

YouTubeで拡散して炎上すれば広告収入も稼げる。

撮影者ではなく動画を見て電話をかけてくるクレーマーもいる。

信じられないかもしれないが、本当にいる。

「ネットで見たんだけど。ヤマトさんはいつもああして路上駐車をしているんだな。とんでもない会社だ」という余計な心配をするお客様もいる。

スポンサーリンク

愉快犯の場合、落としどころが見つけられない

クレームにも様々な種類がある。

例えばどう考えてもヤマト運輸側が悪いと思われるクレームに関しては真摯に受け止める必要がある。

時間指定とは違う時間帯の配達や破損や汚損等は、お客様に直接迷惑をかけていることであればクレームを受けるのは当然だし、改善しなければならない。

だが、愉快犯の場合、ヤマトに改善を求めている訳ではなく、ヤマト運輸というよりもクレームの対象を困らせたいだけでしかない。

改善を求めているクレームと困らせたいだけのクレーム。同じクレームでも、その質は全く異なる。

困らせたいだけのクレーマーは何かを求めている訳ではないので、ヤマト運輸側はひたすら謝るしかない。

ヤマト運輸はクレームには謝罪という姿勢

どう考えてもクレームの内容がおかしいとか、理不尽だったり、あるいはそもそもクレーマーには無関係なのでは?と思うようなことでも、ヤマト運輸の基本方針は「謝っておけ」だ。

だが、こうした姿勢がクレーマーを増長させた要因でもあると思う。

これはヤマト運輸だけではなく、同じようにクレーマーに対して「お客様だからとりあえず謝っておく」という姿勢の企業すべてに言える。

クレーム対応を間違えると評価が下がる、という思い

もちろん本音では言いたいことを言いたいと考えているだろう。

だが一歩クレーム対応を間違えればSNSが炎上し、社会問題にまで発展してしまう恐れがある。その結果会社のイメージに傷をつけることになるとの思いが「とりあえず謝っておけ」になるのだろう。

確かにクレーム対応は大切だが、一方で対応とは謝罪のみを意味することではないはずだ。

ましてや人手不足が叫ばれている昨今、現場の人間にさらなる負担を求めるのはいかがなものか。

スポンサーリンク

クレームの内容を見極めることが必要

明らかに理不尽と思われるクレームにまで頭を下げる必要はない。

なぜなら、安易に頭を下げることで迷惑を受けるのは結局は従業員だと思う。

例えば「SNSで見たんだけど」といったクレーマーに対しては安易に謝罪するのではなく、「投稿者と話し合いをしております」など、どうなっているのかを説明することが肝心だ。

もちろんクレーマーといえども高圧的な態度を取ってはいけないのは当然だ。しかし、そこで謝罪してしまえば、クレーマーは「次も同じことをすれば謝罪させられる」と思ってしまう。

お詫びしなければならない事に対してはきちんとお詫びし、そうでない理不尽なクレームに対しては毅然とした対応が求められよう。

スポンサーリンク

2件のコメント

原油の価格が上がり暫定税率が…などと話題になった頃に航空各社はサーチャージ料を旅客運賃に乗せてましたが、国内のすべての運送屋は配送料金はそのままでしたよね?あれも違和感ありました。赤信号みんなで渡れば…的な一斉措置は直接的な”宅配便離れ”には繋がらないと思うんですけどね(笑)その不満が未着クレームに乗っかるのは目に見えてますけど。

哲さん

いつも、コメントありがとうございます。
九十九里、爆走していますか?(笑)

「赤信号みんなで渡れば…的な一斉措置は直接的な”宅配便離れ”には繋がらないと思うんですけどね(笑)」

私もそう思います。
配達していて思うのですが、便利になり過ぎて物を持つことさえしなくなってきている世の中ですから、運送会社が値上げしても”宅配便離れ”には繋がらないと思います。
世の中、便利になればなるほど運送会社は、活躍できると思いますよ!

「その不満が未着クレームに乗っかるのは目に見えてますけど。」
そうですね。
配送料上げたんだから、もっとサービスしろよ!、的な。
運送会社は、これからの時代活躍できるけど・・・ちょっと遅れると➔すぐクレームみたいな(お客の言い分➔高い運賃払ってるんだからしっかり配達しろよ!)
そうなりかねませんね・・・

コメント、本当にありがとうございます!
私が知っている限りの情報をお伝えして、お役に立てればと思っております。
今後ともよろしくお願いします。(哲さん、さすが含蓄あるコメントですね! 本当にありがとうございます! 哲さんからコメントもらうと、外房九十九里の風景を思い出します。)

へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です