管理者の声
冒頭でこんなことを言うのも何ですが・・・
管理者の個人的な意見ですが運送業界は、
・ 働くことで将来稼げるようになりたいか?(現在もそこそこ稼いで)
・ ほどほど稼いで趣味や家族に費やす時間を多く設けたいのか?
この2極化が進んでいるように思えます。
大手の運送会社は、行政から従業員の労働時間を厳しくチェックされていて従業員が稼ぎづらくなっています。
地域に密着している運送会社は、「従業員に十分な休憩時間と休日を与えています」、と表向きは言っていますが
従業員不足で実際には稼働時間と稼働日数で給料が決まる為、稼ぐことに貪欲な人はいくらでも稼げる環境がある。
ヤマト運輸の委託で仕事をしていた2018年12月25日の出来事
岡本、「今日、支店長2人休みなの?」
事務員Kさん、「休みですよ」
岡本、「・・・・・・超繁忙期なのに2人とも休み?」
事務員Kさん、「休みですよ」
岡本、「普通は、休みでも1年で一番忙しい日だから会社来てドライバー励ましたりしないのかな?」
事務員Kさん、「数年前までは、そうでしたよね・・・あとは、支店長によってはそうする支店長もいると思いますが・・・」
運送会社では忙しい日に休む管理職は社員に認められない
ドライバー目線で考えるとこんな管理者の言うことを聞くだろうか?
私がドライバーなら注意されても返事だけは、「はい!」と、言って馬鹿にしているだろう。
地域に密着している(従業員数の少ない小規模な)運送会社ならこんなことは御法度だろう。
もし社長が、こんな体たらくだったら従業員は誰もついていかないだろう。
大手運送会社が、週休3日になるのも週休4日になるのも結構なことだが、
微温湯(ぬるま湯)の中でどっぷりと浸かって仕事をしている気になっている管理職は、一生大手運動会社で働いて間違っても外界(地域に密着している小規模な運送会社)に就職したいなんて思わない方が身の為だろう。
「自分は仕事が出来る」なんていう妄想は、完全実力社会の中では通用しません。
大手運送会社の枠の中で妄想に浸って一生を終えた方が賢明だと思います。(井の中の管理職大海を知らず)
忙しい日に管理職がいなくても会社が機能しているのは必要ないからだ
運送会社に限らず少人数で経営している店舗なども経営者が忙しい日に非番、なんてことはあり得ないはずです。
日本では、まだまだ休みを多く取る、という文化が根付いていません。
社員数が多い大企業なら、自分がいなくても違う人がカバーしてくれます。
しかし、「自分がいなくても違う人がカバー出来る仕事」というのは、企業からすると代わりがいるので、あなたのことをクビにしても企業には影響がない、ということです。
企業で働いている管理職の方々が、「休みが多くなったよ。給料は少し減ったけど、その方が良いよな(笑)」なんて考えていると後で大変なことになります。
微温湯(ぬるま湯)にどっぷりと浸かっている管理職の方々は、くれぐれもご注意下さい。
すいません。
少し個人的な意見がしつこくなりました。
ここからは、佐川急便が正社員のドライバーを対象に週休3日制を導入したことについて考えます。
記事を読んでいただき内容を理解していただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。
佐川急便は、2017年から正社員のドライバーを対象に「週休3日制」を導入することになりました。
今回は、佐川急便の「週休3日制導入」を考えます。
今回の記事は、コチラの記事を参考にさせていただき独自の見解も盛り込みました。➔ 佐川「週休3日制」導入、副業OK…労働弁護士「労働者にとっては負のスパイラル」
佐川急便の募集要項
佐川急便の募集要項には次のように記載されています。
週休3日制の導入(年間休日数155日)
導入営業所(地域限定) 九州、南九州、関西、京都、中京、東海、関東、西関東、東関東
兼業可能
週休3日制の場合は「兼業」も可能
募集職種
1 セールスドライバー
法人企業を中心とする集荷、配達、営業活動業務(新規開拓を含む)
2 輸送ドライバー
佐川急便の拠点間を結ぶ配送業務。所属する営業エリアで積載された荷物を指定の拠点に配送する業務大型免許が必要。
3 スワップボディ車
ドライバー営業所間の荷物輸送業務
スワップボディ車とは、10tトラックで、トラックの荷台と枠(シャーシ)、車両本体の脱着ができる特殊車両のこと。
佐川急便の週休3日制導入の狙いと背景は
正社員に多様な働き方を提供することによってドライバーを確保し、深刻な「人手不足」を解消するのが目的です。
佐川急便の広報担当者は、
「これまでの運送業界は典型的な労働集約型で、1人のドライバーが朝から晩まで働くケースが当たり前だった。こうした方法は人手不足が深刻化していて働き方改革が急務となっている現代に即していないため」と話しています。
佐川急便の週休3日制導入の趣旨
週休2日制の場合は1日当たりの労働時間は8時間だが、週休3日制の場合は1日当たりの労働時間は、10時間になる。
週休2日制の場合でも8時間労働で終わるケースは殆どない。
結局は8~10時間、働くことになるので週3日休んで休息を取る必要がある。
週休2日の場合には「副業」は認められていない。週休3日制の場合の副業は認められている。
これには条件があり、「詳細は面接時に担当者に問い合わせるように」となっています。
「競合避止規定」の関係で、例えば同業種のヤマト運輸での副業は認められないものと思われます。
佐川急便の週休3日制導入のメリット
1日の労働時間の上限を8時間とした現行法の趣旨は、1日24時間を3分割し労働時間8時間、睡眠時間8時間、生活時間8時間としたものでです。
労働者の私生活や健康、安全を守るという基本的な考え方に基づいています。
週3日の休みを副業、兼業に使うのか、趣味に使うのか、また、家族との団らんに使うのかは個人個人の選択です。
いずれにしても労働者の選択肢が増えることが最大のメリットといえます。
3日間を上記のどれかひとつ例えば副業のみに使ったとすれば、健康被害が予想され賢明な選択とは言えません。
上記3つを上手く活用することができれば、収入が増え、週に1日は自分の趣味に没頭でき、週1日は家庭サービスが出来る。
理想的な配分といえるのではないでしょうか?
佐川急便の週休3日制のデメリット
弁護士の中には、「週休3日制の導入は負のスパイラルになるのではないか?」と指摘する人もいます。
S社での1日の労働時間を10時間にして4日間働き、残りの3日間をT社で1日8時間働いたとすれば1週間の労働時間は通算して64時間になります。
そして1ヶ月の労働時間は278時間となり、過労死ラインを超えると指摘する弁護士もいます。
しかし、この指摘は、実際に佐川急便のドライバーのような実務を経験したことのない弁護士の見解であると考えられます。
週休3日制になったからといって、残りの3日間を丸々副業に充てる人が現実にいるだろうか?
1年に1度も休みを取らない労働が認められるわけもないし現実的ではありません。
しかし、この見解を一部取り入れて3日の休日のうち2日間全てを副業に充てた場合には、健康被害が心配されることは間違いない。(一般的に)
ヤマト運輸の週休4日制の容認
2018年9月、ヤマト運輸は「フルタイム勤務で1年以上在籍した従業員に対し週休4日を選ぶことができる制度を導入しました。
育児や介護等でフルタイム勤務が困難になった、或いは50歳以上の従業員が体力の低下などで退社するのを留めようとする狙いがあります。
佐川急便が週休3日制を導入したことでドライバーの人手不足が解消されたのか?
当該制度の適用を受けたドライバーの評価などについては未だ公表されていない。
同業種のヤマト運輸や異業種業界でも同制度の導入を検討する材料になるはずです。今後の実績評価が待たれます。(2020年9月14日改訂)
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