【旅行会社の添乗員が航空券の予約を取れないトラブル】「キャンセル待ちを探すも座席が満席」

旅行会社の添乗員が乗る旅客機

今回の話は、旅行会社に勤めていた私の知り合いが、現役時代に大失敗になりそうだった案件を未然に防いだ時の話です。

かる~い気持ちで読んで下さいね。

現在はインターネットが発達し、国内線、国際線の航空券の予約はネットで出来るようになりました。

でも、昔は航空券を予約するのは大変でした。

そんな古い時代の話です。

航空券の予約は「符牒(ふちょう)」を使い電話で行っていた。

符牒とは何でしょうか?

こんな記事を見つけました。➔ すし店の符牒check

平たく言えば仲間内だけで通じる言葉のようです。「シャリ」➔ ご飯 も本来そうだったんですね。

昭和40年代後半から50年代にかけては、航空券の予約は全てマニュアルでした。

「電話で予約するか」「航空会社の窓口に行くか」のいずれかの方法しかありませんでした。

旅行代理店が予約をするのも電話でした。電話での予約には「間違い」がつきものです。

旅行会社はお客様が旅行に出発する時は「予約がされているか?の再確認」が必要だった

例えば、「永井(ながい)」と「生井(なまい)」は、電話では殆ど区別がつきません。

生井という名前は、永井と比べて余り多くありません。

そこで、生井で予約したつもりが、「永井」になってしまうケースもあります。

こうした名前の登録間違いを防ぐ為に、国内、海外の航空会社が考え付いたのが「符牒」(ふちょう)です。

国内線予約の場合は、頭文字を国名、都市名で表します。

「生井」(Namai)は「日本のN、アメリカのA、メキシコのM、アメリカのA、イタリアのI」と表します。

「永井」(Nagai)はMとGの違いなので、「ジャーマンのG」と表現することで間違いを防ぐことができるのです。

国際線の場合の符牒は独特です。

国際航空券の予約の担当者は、必ずこの符牒を覚えないと予約が出来ません。

アルファベットを全てある符牒で表現します。

紙面の関係でアルファベット26文字を全て表記することはできませんが、A=Able, B=Baker, C=Charleyといった具合です。

先ほどの「生井」は国際線の予約をするときは、「Nancy, Able, Mike, Able, Item」で予約します。

「永井」の場合は、「M」が「G」になりますので、「George」と表現します。

国内線、国際線ともにこのようにして、名前の間違いを防いでいます。

国際線の「符牒」は、日本国内のみならず、全世界の航空業界で現在でも使用されています。

当時の旅行代理店は航空券を発券する前に、必ず予約の「再確認」(リコンファーム)をしなければなりませんでした。

そして、搭乗者も、帰りの予約の再確認を求められました。

予約の再確認がされなかった場合は、自動的に予約がキャンセルされてしまうこともありました。

予約の際に既に満席状態のときは「Waiting List」に載せられます。

出発前に予約が取り消されることもあります。

航空会社は予約をしていながら何の断りもなく搭乗しないことを「No Show」と呼びます。

航空会社は過去の実績からこの「ノーショー」の統計を持っています。

満席と言えども、このノーショー率に応じて「オーバーブッキング」(OB)します。

このOBが問題なのです。

過去の統計は飽くまでも統計であって、その時々で状況は異なります。

予約の再確認は、ある意味ではこのOB対策とも言えるのです。

予約の取消も予想より少なく、OB状態が続いたとき、当時の航空会社は今では考えられないことをししていました。

予約の再確認がされていない予約を取り消し、「Waiting List」(キャンセル待ち)に載っている顧客に予約OKを出したのです。

良心的な航空会社の予約係は、OBの際には、各旅行代理店に電話をして、予約の取り消しがないかどうか聞いてくれる場合もありました。

旅行の予約を再確認したら予約がされていなかった!

大事なお客様の1人が、出張でニューヨーク往復の予約をされました。

私は今はなきPA(パン・アメリカン航空)に電話で通常通りの手順で予約をしました。

出発の3日ほど前、発券するに際して、PAに予約の再確認の電話をしました。

そうしたら何と驚く事に予約がないと言うのです。

仕方がないので、新たに予約をしようとしたのですが、既に「満席」で予約が取れないと言われました。

私は、国際線の「予約、発券係」に配属されたとき、しっかりと教育を受けました。

特に予約は全て電話なので、色々な間違いも起こりやすいです。

電話の会話の内容はもちろんのこと、〇月〇日、〇時〇分、相手担当者の氏名などできる限りの詳細情報をメモしておくように教育されました。

ニューヨーク行きの予約も当然そのマニュアルに従い、詳細なメモが残されていました。

予約係は「予約はない」の一点張りで埒があきません。

そこで、私は面識のあるPA予約係のチーフを呼び出しました。

私、「〇〇さん、いつもお世話になっております。実は、先日ニューヨークの往復の予約をし、今日そのリコンファームをしようとしたところ、〇〇さんから予約がないと言われました。お願いですから、何とかしてください」

チーフ、「いつもありがとうございます。困りましたね。フライトは満席なんですよ」

私、「そこを何とかお願いします。予約係の責任を追及するつもりはないのですが、〇月〇日の〇時〇分、予約係の〇〇さんからOKを貰っています」

チーフ、「そこまで、記録されておられるのであれば、これは当方のミスでしょう。私が責任をもって何とかしますので、少々お時間を下さい」

それから、数時間後にそのチーフから電話があり、不手際のお詫びとともに、「予約を確認」した旨の連絡がありました。

普段、プライべ―トでも、電話で予約をしたりする場合、必ず、相手の氏名、年月日、時間までメモしておくといざという時に役に立ちます。

「トラブルも備えあれば憂いなし」です。

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