ガソリンを出来るだけ安く給油する方法の1つとして「セルフガソリンスタンド」があります。
しかし、給油の際にガソリンと軽油を間違えるケースが急増しているといいます。
軽自動車には「軽油」を給油するものだと思い込んでいる人もいるそうです。
軽自動車に軽油を給油して修理費用が30万円掛かった人もいるそうです。うっかりミスが、洒落にならないですよね・・・
そこで今回は、レギュラーガソリン、ハイオク、軽油の違いをご照会致します。
運送業に従事している私も再度、執筆しながら勉強したいと思います。
かる~い気持ちで読んで下さいね。
レギュラーガソリン、ハイオク、軽油の違いとは?
電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)の普及にはまだまだ時間がかかりそうです。
それまでの間は、ハイブリッドカーを含めたガソリンや軽油といった燃料は不可欠です。
参考記事➔ 【トヨタ自動車が世界的な排ガス規制で罰金対象】アメリカ発のZEV規制の今後check
ガソリンスタンドで給油する場合は、「レギュラーガソリン」「ハイオクガソリン」そして「軽油」の3種類があります。
それぞれにはどのような違いがあるのでしょうか?
そして、もしもセルフガソリンスタンドで間違って給油したら、車にどのような影響があるのでしょうか?
ハイオクガソリンとレギュラーガソリンの違い
ガソリンも軽油も、油田から産出した「原油を蒸留して」精製したもので、元は同じです。
原油は、製油所の加熱炉でおよそ350℃に加熱され、石油蒸気になって蒸留塔に送られます。
この蒸留塔は、上に行くほど温度が低くなる設計になっていて、この中に入ってきた石油蒸気を沸点の低いものから順に分けて行きます。
沸点30℃~180℃でガソリン、170℃~250℃で灯油、240℃~350℃で軽油が留出されます。そこに残ったものは、重油やアスファルトになります。
留出時の軽油は淡黄色で、ガソリンと灯油は無色透明です。ガソリンと灯油を見分ける為に、ガソリンはオレンジ色に着色されます。
ひと言でいえば「オクタン価」の違いです。
オクタン価とは、ガソリンに含まれる「イソオクタン」の割合を示すものです。
ブリタニカ国際大百科事典によれば、イソオクタンとは、「ガソリンのアンチノック性(ノッキングしにくい性質)測定用の標準燃料のことで、オクタン価が100と規定されています。無色の液体。沸点99℃。」となっています。「高オクタン価ガソリンの配合剤として重要である」とも説明しています。
・ レギュラーガソリン 89以上
・ ハイオクガソリン 96以上
オクタン価が低いレギュラーガソリンは発火しやすく勝手に爆発を起こし、その爆発で起こる衝撃が燃焼室でキンキンという金属をノックしているような音を出します。
これを「ノッキング」と言います。オクタン価が高いガソリンは着火性が低いので、ノッキングが起こりにくくなります。
ハイオクとレギュラーの価格の違い
ハイオクの方がレギュラーと比べて1ℓ当たり10円前後高くなっています。
オクタン価を高めるための配合剤が含まれており、その為の手間暇が掛かっているためです。
レギュラーガソリン車とハイオク車の見分け方
自分が乗っている車は、レギュラーガソリンを給油した方が良いのか?ハイオクが良いのか?
いつも乗っている車だったら理解していることでしょう。
しかし、レンタカーや他人の車を借りた場合は、どちらか分からないこともあります。
通常は、給油口の内側に記載されています。
A3車に指定以外の燃料を入れるとどうなるか?
レギュラーガソリン指定の車に「ハイオク」を給油した場合
レギュラーガソリン車はオクタン価の低いレギュラーガソリンを使用することによって、ノッキングが発生しないように設計されています。
オクタン価の高いハイオクガソリンを入れてもノッキングを起こすようなことはなく、問題はないと思われます。
レギュラーガソリン指定の車に「軽油」を給油した場合
燃料パイプにはレギュラーガソリンが残っているので、エンジンがかからないということはないでしょう。
しかし、軽油はガソリンほど気化しないため、走行中に不完全燃焼になります。
その結果、点火プラグが汚れ、最終的にはエンジンは停止してしまいます。
ハイオク指定の車に「レギュラーガソリン」を給油した場合
ハイオク指定の車は、オクタン価の高い燃料で最高の性能を発揮するように設計されています。
従ってオクタン価の低いガソリンを給油すれば、ノッキングが発生したり、出力が低下したり、燃費が低下したりする可能性があります。
また、ハイオク車にレギュラーガソリンを給油すると、エンジンが破損したり、火災に繋がる恐れもあるので、ハイオクガソリン指定車、専用車にはレギュラーガソリンを給油しないように気を付けなければいけません。
ハイオク指定の車に「軽油」を給油した場合
レギュラーガソリンを給油した場合と同様ですが、故障した場合は症状が悪化することが懸念されます。
軽油(ディーゼル)指定の車に「レギュラーガソリン、ハイオク」を給油した場合
ガソリンを給油した時点では、燃料パイプに残っていた軽油と混じり合いエンジンを始動することはできます。
しかし、やがて馬力が落ち、白煙混じりの排気ガスが出るようになります。
そして、噴射ノズルの故障によりエンジンも停止してしまいます。
ハイオク、レギュラーガソリン、軽油それぞれ指定の燃料を給油しないと車は故障する可能性があります。
交通事故の原因にもなる可能性があるので燃料の給油には十分注意をしましょう。
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