最近では何かと「AI自動運転」という言葉が一般に広まっている。
タクシー業界などでは、AIが人手不足の救世主として取り上げられているが、運送業界にとっては果たしてどうなのだろうか?
運送業界は慢性的な人手不足が進行しており、自動運転が実現すればドライバーの確保に悩んでいる運送業界にとってはこれ以上ない朗報になるだろう。
そもそもAIとは、何でしょうか? コチラのサイト様で分かり易く詳しく解説されていますが・・・難しいので何となくわかるくらいが良いと思います。➔ 【5分でわかる】人工知能(AI)とは?概要や種類をわかりやすく解説check
2018年10月に、横浜の観光地でAIを活用した乗り合いタクシーの実証実験が行われた。
人出の多い観光地でタクシー業者と連携し、お客様が専用のスマートフォンアプリから配車を依頼すれば、AIが車両やルートを決めてくれるシステムだ。
この技術は自動運転とは異なるものだが、同様のシステムが導入されれば運送業界のAIも加速することになるだろう。
自動運転の実用化で運送業界は人手不足解消になるのか?
イノベーションは大歓迎だが、結論から言えば運送業界の完全な自動運転は難しいと思われる。
というのも、一口に「運送業界」と言っても様々なジャンルがある。
例えば、ヤマト運輸だけでも、営業所からお客様の元に届けるドライバーもいれば、ベースと営業所の間を運行するドライバー、ベースとベースの長距離輸送のドライバーがいる。
お客様相手となればなおさら自動運転は難しい
ベースとベース間のような長距離運転であれば、自動運転は多いに有り得る。
しかし、営業所からお客様相手との場合、自動運転であっても最終的にお客様に荷物を渡す人間が必要になる。
となれば、人手不足を解消してくれるのは、主に長距離のトラックということになる。
それだけでも運送業界にとってはありがたいことだが、人手不足が完全に解消されるとは思えない。
人手不足とAIの進化は比例するのか?
そもそも、これだけ世間で人手不足が叫ばれ始める前から、ヤマト運輸の現場では人手不足が深刻であった。
AIがいかに進化したとしても、人手不足が抜本的に解消されるとは考えられない。
AIという言葉への期待値が高まりすぎている
そもそも、「AI」とか「自動運転」といった言葉に期待が強すぎる気がしてならない。
これらの言葉には近未来を感じさせる部分もあるのではないだろうか?
ヤマト運輸を見てもベースに導入されているサンドピックやメール仕分け機などは、AIに勝るとも劣らない「自動仕分け機」だ。
学習能力こそないものの、バーコード等をスキャンして自動で仕訳けてくれるお陰で、人間の負担を軽減してくれている。
すべて人が仕訳けるよりも、必要最小人数さえいればある程度の仕分けが可能だ。
だが、どうしても人の手が必要な部分があるのも事実だ。
サンドピックの場合、角度によってはバーコードをスキャン出来ないものは、人がキーパンチャーとして入力しなければならないし、メールの仕分けもスキャン不能なものは改めて人間が仕訳けるし、そもそも仕分け機にメールを投入するのは人間だ。
人出不足ではなく過渡期との声も
人出不足に悩んでいる企業は多いが、一方では過渡期だとする声もある。
なぜなら、今後はAIや自動運転が導入されれば、人出不足解消どころか人が必要なくなるケースも出てくる。
先日、記者会見したユニクロの柳井社長は、倉庫を自動化することでおよそ9割の人員削減が可能になったと発表した。
近い将来仕分け作業に人がいらなくなる時代が来るのではないでしょうか? ヤバいですよね。こちらのサイト様で詳しく照会されています。➔ ファーストリテイリング/有明倉庫を自動化、省人化率90%実現check
では、その9割の人材はどうなるのだろうか?
倉庫仕事である以上、アルバイトの可能性が高い。結局は、契約解除になるか配置転換させられるかのどちらかだろう。
結局ドライバーの負担は変わらない?
ジャンルによって異なるが、少なくともお客様への集配業務は自動化が難しい部分だろう。
物流業界にもAI化が進み、余剰人員が必要部署に配置されるようになれば、人手不足を解消できる可能性もあるのではないだろうか?
願わくば「AI自動運転」が、運送業界の「救世主」となってくれることを願いたい。
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